B2Bメーカーには、製品開発、顧客対応、導入支援を通して得た「一次情報」が豊富に眠っています。とはいえ、「一次情報のコンテンツへの活用」に悩むWeb担当者は多いのではないでしょうか。この記事では、「一次情報をベースとして独自性を高める方法」について解説します。

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コンテンツの「独自性」を高める方法
コンテンツの独自性を強化する方法は以下の8つです。
① 一次情報と独自の見解をセットで示す
② 競合が答えていないユーザーの疑問に答える
③ 自社だけが持つ経験から得た有益な情報を入れる
④ 実験データ・調査データを活用する
⑤ 導入事例記事を掲載する
⑥ 特許に関するコラムに現場データや事例を加える
⑦ レビューやコメントを集める
⑧ オリジナルの画像・図解・動画を入れる
以下、それぞれ解説します。
① 一次情報と独自の見解をセットで示す

自社だけが持つデータや情報(一次情報)に、自社の見解(解釈)を添えることで、独自性を高めることができます。一次情報の裏付けがない見解は、Googleから信頼される情報源として評価されません。一次情報と独自の見解は必ずセットで提示しましょう。
② 競合が答えていないユーザーの疑問に答える
競合が取り上げていないユーザーの疑問に対する答えをコンテンツ化しましょう。独自性が生まれ、差別化にもつながります。この場合も、一次情報という根拠が必須です。
③ 自社だけが持つ経験から得た有益な情報を入れる

以下のような、「自社が経験から得た」読者に有益な情報をコンテンツに盛り込みましょう。
- 顧客対応・導入支援を通じて判明したユーザーがつまずきやすいポイント
- クレーム対応の集計から見えてきた設定ミスやトラブルの傾向
- 現場で得られた実測データや利用環境による違い
一方で、「開発者のこだわり」「苦労話」「熱意」などは、たとえ独自性があっても、読者の課題解決につながる有益な情報とは言えません。
④ 実験データ・調査データを活用する
独自に実施した実験データやアンケート結果などの調査データを活用しましょう。
他社が持っておらず、したがって、Web上に存在しない独自データは、AIが唯一の「客観的なエビデンス」として参照する可能性があるためです。
なお、データは比較表やグラフにまとめ自社のロゴを入れると、さらに独自性が高まります。
⑤ 導入事例記事を掲載する
導入事例は、AIが自動生成できない強力な一次情報(事実データ)です。導入事例をコンテンツ化することで、GoogleのSEO評価を高め、AIが情報源として参照するためのベースとなる検索上位表示に繋げます。
単なる感想ではなく、以下のような「事実」を組み込むことで、独自性を高めることが可能です。
- 選定理由・導入ハードル: 「AかBかで迷ったが、この機能が決め手となりAに決めた」「組み込みテストに〇週間を要した」など、導入に至るまでの客観的なプロセス。
- 定量的な導入効果: 「作業が楽になった」といった感想ではなく、「〇〇の工数が20%削減された」といった具体的な数値データ。
- 運用後の実態と対応: 導入後に発生した想定外の課題と解決までのプロセス。
単なる「お客様の感想」ではなく、こうした「導入現場のリアルな事実」を記載することで、AIの回答ソースに選ばれやすい一次情報になります。
⑥ 特許に関するコラムに現場データや事例を加える

自社が取得した特許情報を解説する際は、特許の内容だけでなく、現場の実測データや具体的な活用事例を併せて紹介しましょう。
特許は自社の独自技術ですが、Web上ではすでに特許庁が公開済みの「二次情報」にすぎず、特許の仕様や仕組みを解説しただけでは、Web上では独自性があるとは言えません。
特許技術を用いた製品を現場で稼働させた際のデータや、顧客の課題解決に繋がった具体例を紹介すると独自性が高まります。
⑦ レビューやコメントを集める
Googleは、「ユーザーレビューは独自性を有するコンテンツである」と認めています。したがって、レビューを集めることは独自性を高める効果的な施策です(金銭でレビューを集めないことは大前提)。
以下の引用は、「Googleが最高品質(Highest Quality)と評価したページ」の解説コメントですが、レビューについて言及されています。
The purpose of this page is to provide information about, and allow users to buy, a specific type of school backpack.The page provides a lot of helpful product information, as well as 600 user reviews (effort, original content).
このページは、特定のタイプのスクールバックパックに関する情報を提供し、ユーザーが購入できるようにすることを目的としています。このページには、役立つ製品情報が豊富に掲載されているほか、600件ものユーザーレビュー(労力が認められるオリジナルコンテンツ)も掲載されています。
引用元:検索品質評価ガイドライン(2025年11月版)P.83
⑧ オリジナルの画像・図解・動画を入れる
フリー素材やAI生成ではなく、自社で撮影・作成したオリジナルの画像や図解、動画をコンテンツに組み込みましょう。
他社に模倣されることもありますが、それは明らかな著作権法違反です。また、AIに生成させたかどうかは、Googleはほぼ完璧に見抜いているため、オリジナルの視覚情報には明確に優位性があります。
B2Bメーカーにおける独自性とは?一次情報とは?
ここであらためて、独自性と一次情報について整理しておきましょう。
「実用日本語表現辞典」には、「独自性とは、他にはない固有のもの。独自の要素」とあります。B2Bメーカーにとって、「他にはない固有のもの」「独自の要素」としては、以下が挙げられるでしょう。
- 長年に渡る製品開発で蓄積されたノウハウ
- 顧客へのヒアリングで得られた現場の声
- 実際の導入事例
- 独自の調査データ
これらは自社が直接得た情報でもあるため、「一次情報」とも呼ばれます。
一次情報とは?
自らの体験や実験、調査などから直接得た情報。他者からの伝聞やメディアを通じて知った情報よりも信頼性や独自性が高い。
引用元:IT用語辞典 e-Words
Googleは独自性を重視している

Googleが独自性を重視していることは、「検索品質評価ガイドライン」(※)を見れば明らかです。
同ガイドラインには「original」というワードが124回、「unique」というワードが30回登場します。さらに、P.21では「Originality(オリジナリティ)」がコンテンツの評価項目として明記されています。
原文:
Originality : Consider the extent to which the content offers unique, original content that is not available on other websites. If other ebsites have similar content, consider whether the page is the original source.和訳:
オリジナリティ:コンテンツが他のウェブサイトにはない独自のオリジナルコンテンツを提供しているかどうかを評価してください。他のウェブサイトに類似のコンテンツがある場合は、そのページがオリジナルの情報源であるかどうかを検討してください。引用:検索品質評価ガイドライン(P.21)
このように、Googleは独自性を重要な評価指標の1つとして位置付けています。したがって、SEOで成果を上げるためには、他社にはない一次情報や自社ならではの見解を盛り込んだ、独自性の高いコンテンツ制作が重要です。
※ 検索品質評価ガイドライン:Googleが検索結果の品質を評価するために、外部の検索品質評価者向けに作成したガイドライン(マニュアル)
独自性の高いコンテンツは結果としてAIに引用されやすい
前述のとおり、Google(SEO部門)は独自性の高いコンテンツを重視しています。一方で、OpenAIやGoogle(AI部門)は、「生成AIがコンテンツの独自性を評価している」と公式に発表しているわけではありません。
しかし、生成AIはWeb上の情報を検索・参照して回答を生成しているため、以下の流れが生まれます。
- Googleが独自性の高いコンテンツを高く評価する
- 独自性の高いコンテンツが検索上位に表示されやすくなる
- 生成AIがそれらのページを参照する機会が増える
- 結果として、独自性の高いコンテンツはAIに引用されやすくなる
筆者は、生成AIが自らコンテンツの独自性を直接スコアリングしているのではなく、Googleなどの検索エンジンに高く評価されたコンテンツが、結果としてAIからも参照・引用されやすくなっていると考えています。
まとめ
Googleは検索品質評価ガイドラインの中で、独自性(Originality)を重要な評価項目として位置付けています。そして、Googleから高く評価されたコンテンツは、結果として生成AIからも参照・引用されやすくなります。
したがって、SEOやLLMOで成果を上げるためには、コンテンツの独自性を高めることが重要です。
独自性というと、世界初の技術や斬新なアイデアをイメージするかもしれません。しかし、B2Bメーカーには、製品開発や顧客対応、導入支援を通じて得られたノウハウや現場の声、導入事例、独自の調査データなど、多くの一次情報という資産があります。
さらに、その一次情報に自社ならではの見解を加えることで、コンテンツの独自性を高めることができます。
まずは、社内に眠っている一次情報を洗い出し、コンテンツに活用できないか検討してみましょう。
FAQ(よくある質問)
- Q独自性と一次情報は同じ意味ですか?
- A
B2Bメーカーにおいては、ほぼ同じものと考えてよいでしょう。
長年の製品開発で蓄積されたノウハウや顧客の声、導入事例、独自の調査データなど、自社が直接得た情報は「一次情報」とも呼ばれます。さらに、その一次情報に自社ならではの知見や見解を加えることで、コンテンツの独自性をさらに高めることができます。
- Q二次情報や三次情報だけでは独自性は生まれませんか?
- A
難しいでしょう。
既存の情報を整理・要約しただけでは、独自性を出すことは困難です。一方で、二次情報や三次情報を活用すること自体に問題はありません。たとえ、二次情報や三次情報であっても、自社の一次情報や独自の見解を加えることで、独自性を高めることは可能です。
- Qプロンプトを工夫すれば、AI生成コンテンツでも独自性は評価されますか?
- A
はい、評価されます。
プロンプトに一次情報や独自の見解が含まれていれば、AI生成コンテンツであっても独自性は高いといえます。重要なのは、「人間が作ったのか?AIに生成させたのか?」ではありません。どのような情報を基にコンテンツが作られているかです。
- QGoogleは独自性を重視していますか?
- A
はい、重視しています。
Googleは検索品質評価ガイドラインの中で「Originality(オリジナリティ)」をコンテンツの評価項目として明示しています。
- QChatGPTやGeminiは独自性を評価していますか?
- A
現時点では不明です。
OpenAIやGoogle(AI部門)は、「生成AIがコンテンツの独自性を直接評価している」と公式には発表していません。
一方で、Google(検索部門)は独自性を重要な評価指標として位置付けています。そして、Googleから高く評価されたコンテンツは、結果として生成AIからも参照・引用されやすくなります。
したがって、生成AIが独自性を直接評価しているかどうかにかかわらず、AIに引用される可能性を高めるためには、独自性の高いコンテンツを作ることは重要です。
- Q当社には独自性がありません。どうすればよいですか?
- A
まずは、社内に一次情報がないか探してみましょう。
製品開発のノウハウ、顧客の声、導入事例、実験データや調査データなど、自社が直接得た情報は独自性の源泉になります。活用できる一次情報が見当たらない場合は、アンケートや実験などを通じて、新たな一次情報を蓄積していくことも重要です。