主語と述語には、以下4つのセオリーがあります。
- 主語と述語は近づける
- 主語と述語のねじれを直す
- 主語を省略しない
- 述語を省略しない
本記事では、豊富な文例を交えて、わかりやすく解説します。

早稲田大学卒業後、上場SIer、ポータルサイト運営会社、Web制作会社を経て上場メーカーに転職。新規事業部門にてSEO対策・記事制作を担当。2023年、メーカーを退職し、「K塾」としてSEOコンサルティング・記事制作事業を開始。(K塾のサービス内容はこちら)
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主語と述語は近くに置くのがセオリー
Webライティングでは「主語と述語を近づける」のがセオリーです。読者は主語を見つけると「この主語に対応する述語はどれだろう?」と思って述語を探します。
述語がなかなか見つからないと、読者は大きなストレスを感じます。そして、そのストレスが重なると読者は記事を読むのをやめて離脱してしまうのです。
主語と述語が離れすぎていて「述語がなかなか見つからない」文例をご覧ください。
彼女は、日本のAI研究の第一人者:松尾豊教授がいるので、東京大学への進学を希望している。
この文の主語は「彼女は」、述語は「希望している」です。読者は主語を発見したら「述語がどこにあるか?」を無意識に探しますが、この悪文では、述語が登場するのは33文字も先です。

文の文字数が多いと情報量も多くなりますが、この33文字には3つの情報が入っています。
- 分野の情報:日本のAI研究の第一人者
- 人名の情報:松尾豊
- 大学の名前:東京大学

「情報量」とは「短期記憶できる量」です。「松尾豊」という名前を初めて知った読者は、その人名を「短期記憶」しなければなりません。たとえ本人が覚えようとしなくても、脳は勝手に覚えようとします。
本人は無意識でも、脳は働いているため、読者は読むことに疲れてしまうのです。読者が「読み疲れ」しないように、まずは主語と述語を近づけて、「瞬時に」読者に把握させましょう。

主語と述語を近づけた以下の良文をご覧ください。
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彼女は東京大学への進学を希望している。その理由は、東大には日本のAI研究の第一人者:松尾豊教授がいるからだ。
主語と述語が近づいてわかりやすくなりました。2つの文に分けたことも大きなポイントです。
さらに、松尾教授のことを初めて知る読者にとっても、わかりやすい文章にブラッシュアップしてみました。
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彼女は東京大学への進学を希望している。東大には日本のAI研究の第一人者:松尾豊教授がいる。彼女は松尾教授のもとでAIを研究したいので、東大を目指している。
「33文字でも、情報が3つでも、私は別に気にならない」という方もおられるでしょう。しかしその感覚はWebライティングを学んでいない方の感覚です。
読解力が高い人も、その記事の分野に詳しい人も、文字数が多い文章は嫌いです。多忙な中、Google検索して情報に辿り着いた読者は「少しでもわかりやすい文章」を望んでいます。ほぼ何も考えることなく、一文一文の内容を理解したいものなのです。
次に、かなり長い文例を使って解説しましょう。

ザ・リッツ・カールトンは、客室の内装デザインの良さ、備品類の使い勝手の良さに加えて、快適な空間が提供されており、それこそが、ホテルが宿泊施設として提供する商品そのものであることから、ホテル宿泊時の総合満足度調査で、9年連続で第1位となった。
この文は主語と述語の間に94文字もの情報が入っています。

いくらなんでも「主語と述語が離れすぎ」なので改良してみました。
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ホテル宿泊時の総合満足度が最も高い評価だったザ・リッツ・カールトンが9年連続で1位となった最大の要因は、ホテルが宿泊施設として提供する商品そのものである客室評価の高いことで、客室の内装デザインの良さ、備品類の使い勝手の良さに加え、快適な空間が提供されていることが高い評価に繋がった。
主語である「ザ・リッツ・カールトンが」と、述語である「1位となった」を近づけたので、かなりわかりやすい文章になりました。(「第1位」の「第」も削って「1位」に修正した)
さらに改良してみましょう。(主語は赤字、述語は青字)
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ホテルの宿泊時の総合満足度調査で、ザ・リッツ・カールトンが9年連続1位となった。
最大の要因は客室評価の高さだ。
客室はホテルが宿泊施設として提供する商品そのもの。
客室の内装デザインの良さ、備品類の使い勝手の良さに加え、快適な空間が提供されていることが高い評価に繋がった。
この「もっと改良した文例」は「一文一義(一つの文に一つのことだけ書く)」のセオリーにしたがった文章にしています。改良前は「一文多義(一つの文に2つ以上のことを書く)」の文章です。
このように、わかりやすい文章の大きな特徴は「主語と述語が近いこと(ベストは隣り合わせ)」です。そして「主語と述語を近くに置くため / 隣り合わせにするため」には、「一文一義で文字数の少ない文」を書くのがセオリーです。
主語と述語のねじれを直そう
「文章のねじれ」とは主語と述語が食い違っていることです。以下に、文例で解説します。
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私の目標は京都大学に入りたいです。
この文章は主語と述語がねじれています。主語は「私の目標は」ですが、述語が「入りたいです」となってしまっています。主語と述語を繋げると、「私の目標は入りたいです」となりますが、明らかに日本語としておかしいですよね。
以下がねじれのない正しい文章です。
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修正例1)私の目標は京都大学に入ることです。
修正例2)私は京都大学に入りたいです。
もう1つ文例を紹介しましょう。主語と述語のねじれを直すだけでなく「文章全体をさらにわかりやすく修正していく過程」も解説します。
在宅勤務の作業効率を上げたいのだが、まず買い揃えたいのは、モニターとオフィスチェアを検討するべきだ。
この文章も主語と述語がねじれています。
主語は「買い揃えたいのは」で、述語が「検討するべきだ」となっています。主語と述語を繋げると、買い揃えたいのは検討するべきだ」となり、国語としてして破綻しています。
以下が正しい文章です。
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在宅勤務の作業効率を上げるために、まず買い揃えることを検討すべき商品はモニターとオフィスチェアだ。
この修正例①は、国語的には正しいですが、あまりスマートな文章とはいえません。なぜなら、「まず買い揃えることを検討すべき商品は」という文言がダラダラと長いからです(冗長)。スマートでわかりやすい文章に改良してみましょう。
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在宅勤務の作業効率を上げたいなら、まずはモニターとオフィスチェアの購入を検討すべきです。
この修正例②では「AとBを買い揃えること」という一節を「AとBを購入」に直しました。「購入を検討すべきです」の「検討」という文言を削除して「購入すべきです」に直すと、以下のようにもっとスマートになります。
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在宅勤務の作業効率を上げたいなら、まずはモニターとオフィスチェアの購入すべきです。
「購入すべきです」という文章を読んでも、ほとんどの人はすぐには購入せず、しっかり検討してから購入するはずなので「検討」という文言は不要です。「購入すべきです」という表現が強すぎると感じる場合は、以下のような柔らかい表現に修正しましょう。
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在宅勤務の作業効率を上げたいなら、まずはモニターとオフィスチェアの購入をおすすめします。
主語と述語がねじれた文章は、主語と述語を直しただけでは、まだ文章全体としてはおかしい場合がほとんどです。文章は1箇所だけ直せば、意味が通るケースもありますが、1箇所だけの変更ではすまず、前後や文章全体の修正が必要になるケースが少なくありません。
1つの文(一文)が長ければ長いほど(文字数が多ければ多いほど)、ねじれの修正に労力がかかります。推敲の際にねじれの有無を確認することは必須ですが、推敲で多くの時間を奪われないために、最初から「ねじれのない」文章を書くことが極めて重要です。
ねじれのない文章を書くコツは以下の2つになります。
- 最初から短い文章を書く
- 最初から主語と述語を近くに置く
Webライティングでは主語の省略はNG
日本語は主語がなくても意味が通る場合がある
主語を省略してしまう初心者ライターも少なくありません。日本語は主語がなくても意味がわかる(意味が通る)ケースが多いからでしょう。ホームで友人と電車の到着を待っていて、電車が見えてきたら「来たよ」と言う人がほとんどですよね。「電車」という主語を付けて「電車が来たよ」と言う人は稀でしょう。
小説でも主語はよく省かれます。もっとも有名なのは夏目漱石の『吾輩は猫である』の冒頭でしょう。
吾輩は猫である。名前はまだない。
「名前はまだない。」という文には主語がありません。でも日本人なら、誰が読んでも主語は猫だとわかるでしょう。このように日本語は主語を省略しても問題がない場合もある言語なのです。
主語を省略することのデメリット
主語の省略(欠落)には、以下のデメリットがあります。
- 読者が文意を瞬時に理解できない
- Googleが主語を認識できない
Webライティングでもっとも重要なのは「文意が瞬時に伝わること」です。主語が抜けていたら、読者は主語を推測しなければなりません。推測は「脳が疲れる作業」です。主語と述語が離れている文と同様に、脳疲労の蓄積は、読者の離脱に繋がります。

日本人なら主語を特定できても、Googleは主語を特定できない場合もあります。英語は基本的に「主語を省略しない言語」でだからです。その主語が検索上位表示を狙うキーワードだった場合は、SEO的に大きなマイナスになります。
主語がない文例|読者は主語(商品名)を忘れる

その文の主語が「あなたがその記事で紹介したい商品名」である場合は、絶対に主語(=商品名)を省いてはいけません。
以下の文例は電子書籍リーダー『kindleペーパーホワイト』の紹介記事の中で、kindleペーパーホワイトの3つの特徴を紹介した部分ですが、「主語がある文例」と「主語が欠落した文例」を紹介します。
特徴①|ハイライト機能
Kindle Paperwhiteはハイライト機能を搭載しています。・・・(中略)・・・覚えておきたいと思った言葉に線を引くことができます。
特徴②|防水機能
Kindle PaperwhiteはIPX8の高い防水性を有しており、・・・(中略)・・・入浴中でも読書ができます。
特徴③|ブルーライトカット機能
Kindle Paperwhiteはフロントライト方式のディスプレイを採用しています。・・・(中略)・・・長時間の読書でも目が疲れにくいのです。
特徴①②③の3文とも「Kindle Paperwhiteは」という主語がちゃんと書かれており、わかりやすいと感じるはずです。
「Kindle Paperwhiteは」「Kindle Paperwhiteは」「Kindle Paperwhiteは」と「しつこいな・・」と感じた方も多いと思いますが「わかりにくい」と感じたでしょうか?「わかりにくさは全くない、とてもわかりやすい、でもしつこいのでは?」と感じた方がほとんどのはずです。
断言しますが、ほとんどの読者は「しつこさ」は全く感じません。そして「わかりやすい記事だ!」という好印象しか持ちません。なぜなら、読者が求めているのは「スマートさではなく”わかりやすさ”」だからです。

3つとも主語を省いた文例をご覧ください。
特徴①|ハイライト機能
ハイライト機能を搭載しています。・・・(中略)覚えておきたいと思った言葉に線を引くことができます。
特徴②|防水機能
IPX8の高い防水性を有しており、・・・(中略)入浴中でも読書ができます。
特徴③|ブルーライトカット機能
フロントライト方式のディスプレイを採用しています。・・・(中略)長時間の読書でも目が疲れにくいのです。
唐突でぶっきらぼうに感じませんか?少なくとも丁寧さは感じないはずです。
そして重要なことですが、この記事が「Kindle Paperwhite」と「Kindle Oasis」と「Kindle Scribe」の比較記事だった場合を想像してみてください。
3つの特徴を紹介する見出しに「Kindle Paperwhiteの3つの特徴」と記載されていたとしても、特徴③あたりで「あれ?これ、Kindle Oasisの特徴だったかな?」とわからなくなってしまう読者が何割かいるはずです。
とはいえ、最後にしつこさをなくした文例を載せておきます。
特徴①|ハイライト機能
Kindle Paperwhiteはハイライト機能を搭載しています。・・・(中略)覚えておきたいと思った言葉に線を引くことができます。
特徴②|防水機能
お風呂の中でも読書できる!これがKindle Paperwhiteの2つ目の特徴です。Kindle PaperwhiteはIPX8の高い防水性を有しており、・・・(中略)入浴中でも読書ができるのです。
特徴③|ブルーライトカット機能
長時間の読書でも目が疲れにくい点も、Kindle Paperwhiteの大きなメリットです。Kindle Paperwhiteは・・・(中略)フロントライト方式のディスプレイを採用しています。
3つとも冒頭が「Kindle Paperwhiteは」という主語で始めると読者がしつこさを感じるので変化をつけました。重要なのは、文の途中に必ず「Kindle Paperwhiteは」という主語を入れていることです。
繰り返しますが「しつこい(くどい)という短所」より「わかりやすいという長所」のほうがWebライティングでは優先されます。
主語が商品名の場合は何度も書く(数回では読者の記憶に残らない)
商品やサービスを紹介する記事の場合、誰もが知っているメジャーな商品なら商品名を覚えてもらう必要はありません。
しかし、あなたの会社の新製品を紹介する記事や、最近リリースされたばかりサービスのアフィリエイト記事を執筆する場合は、商品名やサービス名を覚えてもらう必要があります。

読者に名前を覚えてもらう方法はひとつしかありません。それは記事内に何回も商品名やサービス名を登場させることです。タイトルやリード文だけなく、記事内のいたるところに何回も何十回も名前を登場させましょう。
ただし明らかに不自然な文章を書いてはいけません。不自然に商品名を記事内に詰め込むと、Googleにスパム行為だとみなされてしまいます。
商品名が主語になる文で、その主語(商品名)を省いてしまったらどうなるか?読者は文意を理解できたとしても、商品名は覚えてくれません。書かれていないですから当前です。
述語を書き忘れない
主語は述語と一体となって初めて文章になります。主語があっても述語がなければ文章として意味が通りません。仮に述語を推測出来たとしても、読者の脳内には違和感が残ります。述語が抜けた文例を紹介します。
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都会には、地方から勉強や仕事のために、一人暮らししている人も多い。
文意は以下だと「想像」されますが、「地方から」を受ける述語がないため、国語として成立していません。
- 都会には、地方から出てきた人も多い。
- 都会には、勉強や仕事のために、地方から出てきた人も多い。
- 地方から出てきた人の多くは一人暮らししている。
この文には「出てきた」という術語が抜けています。以下は「出てきて、」を加筆した文例です。
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都会には、地方から勉強や仕事のために出てきて、一人暮らししている人も多い。
以下のように語順を入れ替えると、さらにわかりやすい文章になります。
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都会には、勉強や仕事のために、地方から出てきて、一人暮らししている人も多い。
「勉強や仕事のために」は目的(理由)であり、「地方から出てきて」はプロセス(途中経過)です。そして「一人暮らししている」は結果になります。つまり、以下の流れの文章に直したということです。
①こんな目的(勉強や仕事)で → ②こんなプロセス(地方から都会へ)を経て → ③こんな結果(一人暮らし)になっている、そういう人が都会には多い。
情報が1箇所ごとに固まって整理されているのが、「わかりやすい文章」の特徴です。
まとめ
最後にWebライティングにおける主語と述語のセオリーについてまとめておきましょう。

文章をわかりやすく書くのは読者への思いやりです。常に読者のことを第一に考えて記事を執筆しましょう(読者ファースト)。
今回の記事は以上です。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

