みなさんはE-E-A-T(読み方は「ダブルイーエーティー」です)という用語をご存知ですか?
・知らなかった、初めて聞いた
・E-E-A-Tは「E-A-T」に”もうひとつ「E」が加わった”用語であることしか知らない
・「経験」「専門性」「権威性」「信頼性」のことだと知っているが、具体的な対策は理解していない
このように「知っている」といってもレベル差がありますよね。
本記事では現役SEOコンサルタントが「E-E-A-Tの概要」と「WEBコンテンツの作者がやるべきこと」について解説します。
本記事を読むと以下のメリットがあります。
- E-E-A-Tの概念と重要性を理解できる。
- 検索順位アップに効果的なサイト戦略を立案できるようになる。
- 高品質なコンテンツの作成に取り組むことができるようになる。
- 検索順位がアップする可能性が高まる。
ブログなどのSEOライティング(SEOを意識したライティング)ではE-E-A-Tを満たすことが極めて重要です。
E-E-A-Tという用語を初めて聞く方にも理解できるように、本記事は平易な表現で書いていますので、ブログ初心者の方やライター歴の浅い方もご一読ください。
EEATの概要
はじめにE-E-A-T(経験、専門性、権威性、信頼)の概要とその重要性について解説します。
E-E-A-Tは、Googleの検索アルゴリズムにおいて重要な要素で、WEBページの評価や検索順位に大きな影響を与えます。
GoogleはWEBコンテンツを以下のように評価しています。
・その分野に精通した専門家が書いた記事は「専門性」が高い → だから信頼できる
・免許や資格を持っている個人や団体は「権威性」が高い → だから信頼できる
・「経験(体験)」は専門性や権威性をより一層、裏付ける → だからより一層信頼できる
専門性と権威性が高く、経験も書かれたWEBコンテンツは読者からも「信頼される」とGoogleに評価され、検索順位アップに繋がるのです。
以下、くわしく解説していきます。
E-E-A-Tとは「経験、専門性、権威性、信頼」
E-E-A-TとはGoogleが自社の「品質評価ガイドライン」に定めたWEBコンテンツの評価指標で、以下の4語の頭文字を取った略語です。
E Experience( 経験 )
E Expertise( 専門性 )
A Authoritativeness( 権威性 )
T Trust( 信頼 )
もともとは「E-A-T(イーエーティー)」という用語がありました。
E-A-TはExpertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trustworthiness(信頼性)の頭文字を取った略語です。
2022年12月、Googleは、このE-A-Tにもう一つの「E(Experience:経験)」を加え「今後はE-E-A-T(ダブルイーエーティー)を重視する」と発表しました。
■ Googleの「ガイドライン(General Guidelines)」の和訳は複数ある
「品質評価ガイドライン」の英語名称は「General Guidelines」です。
「品質評価ガイドライン」は「検索評価ガイドライン」または「検索品質評価者向けガイドライン」と和訳される場合もあります。
以下のとおり、Googleの公式ブログ『Google検索セントラルブログ』内の「General Guidelines」という用語はGoogle翻訳で3通りに訳されています。
↓↓↓↓↓
「信頼(Trust)が最重要だ」とガイドラインに明記された
E-E-A-Tにおける「信頼(Trust)」は、E-A-Tでは「信頼性(Trustworthiness)」と呼ばれていました。
専門性にも、権威性にも、信頼性にも「性」の文字があることが示すとおり、信頼性は専門性、権威性と同列の位置づけでした。
しかし、今回(2022年12月)、Googleは「E-E-A-Tの中で、最も重要なのは「信頼(Trust)」である」とガイドラインに明記したのです。
下図のように、検索評価ガイドラインには、図解と文章で「信頼(Trust)が最も重要で中心である」と明記されています。
POINT
・専門性、権威性、信頼性は同列ではない
・専門性、権威性、経験が信頼を担保する
・専門性、権威性、経験が乏しいサイトをGoogleは信頼しない
E-E-A-Tの検索順位(ランキング)への影響
Experience(経験)、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trust(信頼)はWEBページの評価や検索順位(ランキング)の決定に間接的に影響します。
Googleは「Google 検索セントラル」という公式文書内に「E-E-A-Tはランキングに直接影響する要因ではない」と明記しています。
これは「E-E-A-Tはランキングに全く影響しない」という意味ではありません。
「E-E-A-Tは(直接ではないが)間接的にランキングに影響している」という意味です。
企業は自社のWEBページをGoogle検索で上位表示させるために、さまざまなSEO(Search Engine Optimization)対策を実施しています。
そして、Googleは、ユーザーがキーワード検索した際に、高品質なWEBページを上位表示させるために、さまざまな基準で記事の内容を評価しています。
この多くの基準の中で、E-E-A-Tという基準は極めて重要です。
今後は、企業も、WEBライターも、個人ブロガーも「コンテンツに経験(Experience)を盛り込むこと」「専門性(Expertise)・権威性(Authoritativeness)を高めること」が重要です。
本章のまとめ
・E-A-Tにもう一つのE(経験)が加わってE-E-A-Tになった
・E-A-Tでの「信頼性」は、E-E-A-Tでは「信頼」に変わった
・E-E-A-Tの中で最も重要なのは「信頼」である
E-E-A-TのE① – 経験(Experience)
WEBコンテンツでは、実際の経験や体験、つまり「一次情報」が極めて重要です。
他のWEBサイトや雑誌などに掲載された「二次情報(既知情報)」をまとめただけの記事(「まとめ記事」)はGoogleから高い評価を得ることはできません。
たとえば、レストランの紹介記事の場合、自分自身や友人が、実際にそのレストランで食事をした感想を記事に盛り込むことで、はじめてGoogleから評価されるのです。
Googleは、レビュー記事を例に「実際に製品を使用した人と、使用していない人のどちらを信頼しますか?」と検索評価ガイドラインで明確に言及しています。
E-E-A-TのE② – 専門性(Expertise)
本章では、E-E-A-Tの要素である「専門性」について解説します。
専門性はWEBページの評価において重要な要素であり、Googleがどのように専門性を評価しているのかについても取り上げます。
専門性(Expertise)の役割と重要性
専門性はWEBページの信頼性や質を示す要素として重要な役割を果たしています。
読者は専門的な情報やアドバイスを求めており、専門性の高いコンテンツは彼らのニーズに応えることができます。
また、Googleも専門性を重視し、信頼性の高い情報源を優先的に表示する傾向があります。
Googleの評価基準
Googleは専門性を評価する際にさまざまな要素を考慮しています。
具体的には、コンテンツの作成者の専門性や信頼性、関連する情報源への参照、信頼性のあるリンクの存在などが重要なポイントとなります。
また、ユーザーからの評価やフィードバックも専門性の評価に影響を与えることがあります。
専門性(Expertise)を高める方法
本章では専門性を高める方法について解説します。
専門家であることを示すプロフィールページをつくる
WEBサイトの作者(組織や個人)が、その分野の専門家であることを明示したプロフィールページを作りましょう。
以下は『SEO検定2級公式テキスト』からの引用です。
専門性をGoogleやユーザーに認めてもらうためには、その分野での職歴や学歴、または豊かな経験があり、専門知識があることをWEBページ内、あるいはそこからリンクされたページ上で最大限アピールする必要があります。具体的には、WEBページ内の目立つ部分に、コンテンツの著者の肩書、氏名を載せること、そして、氏名の部分をクリックすると著者のプロフィールページに飛ぶリンクを張ることが効果的です。
サイト内、記事内に必要な情報を網羅的に載せる
「読者が望む情報が一部しかない」「必要な情報が網羅されていない」・・そんな「網羅性に乏しい」WEBサイトは専門性が高いとはいえません。
たとえば、自動車というジャンルの場合、車種やデザインに関する記事しかないWEBサイトは評価されません。
タイヤについて、エンジンについて、内装について、修理、車検、自動車保険などについて、等々、自動車に関する多くの情報が網羅されたWEBサイトのほうが専門性が高いといえるでしょう。
読者が望む情報を網羅的に提供するため、必要と思われる記事を、順次、作成・公開していきましょう。
個々の記事の品質を高める
専門家であることを証明するプロフィールページ、多くの網羅的な情報(多数の記事群)、とともに、それぞれの記事が高品質であることも、専門性が高いと評価されるための必須要件です。
E-E-A-TのA – 権威性(Authoritativeness)
本章では、E-E-A-Tの要素の一つである「権威性」について解説します。
権威性は、WEBページの信頼性と専門性を示す重要な要素です。
権威性(Authoritativeness)の役割と重要性
権威性は、WEBページが特定のトピックや業界において信頼できる情報を提供しているかどうかを示します。
読者は、情報が信頼できるソースから提供されているかどうかを判断し、それに基づいて行動や意思決定を行います。
権威性の高いコンテンツは、ユーザーの信頼を獲得し、検索エンジンの評価にも影響を与えます。
Googleの評価基準
Googleは、権威性の評価においてさまざまな要素を考慮しています。
例えば、WEBページのリンクの質や量、信頼性のある情報源からの引用、業界の専門家や権威者からの言及などが重要な要素となります。
また、コンテンツの品質や正確性も権威性の評価に影響を与えます。
権威性(Authoritativeness)を高める方法
権威性を高めるためには、以下の戦略が有効です。
権威のある組織・団体から被リンクを獲得する
その分野を代表するような企業・学術機関・専門家などのサイトにリンクを張ってもらうことで権威性が高まります。
権威のある専門家のコメントや監修を載せる
その分野の専門家や、権威ある組織・団体の代表者や役職者のコメントを記事に載せることで、権威性を高めることができます。
また、監修者として専門家の名前を載せることも、権威性を高める有効な手段です。
サイテーションを獲得する
サイテーションとは言及という意味です。自社サイトの記事の内容が、大手のニュースサイトや大企業のオウンドメディアなどで取り上げられると(言及されると)権威性が高まります。
以上のように、権威性を高めるためには、権威ある組織・団体・人物の力を借りることが必要です。
Googleからも、読者からも、信頼を得るために権威性を高めることに努めていきましょう。
E-E-A-Tと記事品質、ユーザーエクスペリエンスの関係
コンテンツの品質とE-E-A-Tの関係性
コンテンツの品質は、E-E-A-Tにおいて重要な要素です。
高品質なWEBコンテンツは、正確な情報の提供、読みやすさ、信頼性のあるソースへの参照などを通じて、E-E-A-Tを向上させます。
また、ユーザビリティや情報の整理などもコンテンツ品質と関係があります。
ユーザーエクスペリエンスとE-E-A-Tの関係性
ユーザーエクスペリエンスは、E-E-A-Tの重要な要素です。
WEBページの使いやすさや読みやすさ、快適な閲覧体験などがユーザーエクスペリエンスに関わります。
ユーザーがWEBページを利用しやすく、価値のある情報や体験を提供することで、E-E-A-Tを向上させることができます。
最後に
E-E-A-Tは常に変化し続けます。
コンテンツ制作者は、自身の専門性をさらに磨き、権威ある組織・団体・人物からの評価を高める努力を継続しなければなりません。
情報の正確性や鮮度を保つための定期的なリライトも必須です。
専門性を高める、権威性を高める、自ら経験を積んでいく、それが信頼に繋がっていく・・・Googleは特別なことは要求していません。
読者にとって、より有益なコンテンツを提供するために、SEOライティングのスキルを磨いていきましょう。
コメント