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【SEO外部対策】被リンクを獲得する方法 / サイテーションを高める方法を初心者向けに解説

SEO

外部対策とは他社からの(外部メディアからの)被リンクとサイテーションを増やす施策です。
本記事では以下の方々に向けて、SEOの外部対策について解説します。

  • 企業のマーケティング担当者様
  • 企業の新人SEO担当者様
  • 企業で一人だけでSEOを担当している方
  • WEBからの集客を強化したい企業オーナーの方
  • 上位表示を目指す個人ブロガーの方 

SEO対策で最も重要なのは良質なコンテンツを作ることです。
SEO業界では「コンテンツがもっとも重要だ(Contents is King)」とよく言われます。
「良質なコンテンツが土台としてあった上で内部対策および外部対策を行う」という考え方には筆者も異論はありません。
しかし「コンテンツがある程度充実し内部対策もひと通り施したサイト」のSEO評価をさらに高めるためには外部対策は必須です。
外部対策を実施・強化することで、より多くのユーザーにコンテンツを届けることができます。

SEO対策は大きく「コンテンツSEO」「内部対策」「外部対策」の3つに分類されます。
まずは本記事で外部対策の概要をつかんでいただければと思います。
簡単にできそうだ!と思った外部対策はすぐに試してみてください。 

名 前 )じゅんたけ(Takeda Jun)
現 職 )SEOコンサルタント・企業研修講師・ライティングスクール『K塾』運営
資 格 )SEO検定1級(※1)・WEBライター検定3級(※2)
経 歴 )早稲田大学 → 上場SIer(※3)でシステム営業を5年経験 → WEBマーケ企業で営業を1年経験 → 上場メーカーで新規事業・記事執筆を15年、SEO対策を5年経験 → 2023年6月独立

※1 一般社団法人全日本SEO協会主催 https://www.ajsa.or.jp/kentei/seo/
※2 株式会社クラウドワークス主催 https://crowdworks.jp/skill_tests/web_writer_3_kyu
※3 システムインテグレータの略

1. 外部対策とは被リンクとサイテーションを獲得する施策

はじめに基本用語を短く解説しておきましょう。

  • 外部対策とは他社から(外部から)被リンクとサイテーションを獲得するための施策のことである
  • 被リンクとは外部サイトから自社サイトに向けられたリンクのことである(他社サイトに貼られた自社WEBページへのリンク)
  • サイテーションとは自社の「社名」「商品名」「自社サイト」が外部メディアで取り上げられる(言及される)ことである(例:XなどのSNSや、PR TIMESなどのプレスリリースサイトで紹介される)
  • 被リンクとサイテーションの違いはリンクになっているか / リンクになっていないかである

 

内部対策と外部対策

つづいて内部対策と外部対策の違いを下表にかんたんにまとめます。

内部対策外部対策
目的Googleから高く評価されること       他社WEBメディアから高く評価されること
  主な施策  ・XMLサイトマップの作成
・パンくずリストの作成
・タグの最適化
・UXを向上させる
・他社サイトからの被リンクを獲得すること
・他社メディアでのサイテーション(言及)を高めること
内部対策と外部対策の違い

内部対策については以下の記事でくわしく解説しています。
この記事も初心者の方には難しい内容ですので概要だけつかんでいただければと思います。

 

被リンクが重要な理由

被リンクが重要な理由は以下の2つです。

1. Googleが検索順位を決める要素の一つだから(ランキング決定要素の一つだから)
2. クローラーが来てくれる回数が増えるから

 

被リンクはランキング要素の一つだから

被リンクが重要な一つ目の理由は、Googleが検索順位を決める指標の一つだからです。
『Googleが掲げる10の事実』(Googleの経営理念)には

  • リンクを参考に判断している
  • 200以上の基準とさまざまな技術を使用して各ウェブページの重要性を評価している
  • リンクを「他のページからの投票」と解釈している
  • リンクを分析している

とあります。
つまり「被リンクはランキング要素の一つである」ということです。

4.ウェブ上の民主主義は機能する。
Google検索が成果を出し続けている理由は、何百万人ものユーザーがウェブサイトに張ったリンクを参考に、どのサイトが価値のあるコンテンツを提供しているかを判断しているためです。
Googleでは、200以上の基準と、PageRankアルゴリズムをはじめとするさまざまな技術を使用して、各ウェブページの重要性を評価しています。
特許を取得したPageRankのアルゴリズムでは、ページ間のリンク「投票」と解釈し、どのサイトが他のページから最も良い情報源として投票されているかを分析します。

引用元)Googleが掲げる10の事実

なお、ページランク(PageRank)とは、WEBページの人気度や重要度を「0~10の11段階」で順位付けしたもので、以前はGoogleツールバーに表示されており、誰でも確認できました。
Googleは2016年にページランクの表示(公表)を廃止しましたが現在でも、ページランクはサイトの(ドメインの)評価指標としてGoogle社内で使われています。
また2024年6月に流出したGoogleの内部文書から「SiteAuthority」というドメインの評価指標が存在することも明らかになっています。

  

被リンクを辿ってクローラーが来てくれるから

Googleのクローラーのイメージイラスト

被リンクが重要なもう一つの理由は、被リンクを辿ってクローラー(Googleのロボット)が自社ページに来てくれるからです。
被リンクの数が増えれば増えるほど、被リンクされたWEBページへのクローラーの来訪回数も増え(巡回頻度が高まり)、新規ページやリライトされたページに気付いてくれる確率が高まります。
なお、WEBページの評価及び上位表示される確率が高まるわけではありません。

 

被リンクには「良質な被リンク」と「低品質な被リンク」がある

被リンクは「数が多ければいい」わけではありません。
質がきわめて重要です。
「良質な被リンク」はGoogleからの評価を高めますが「低品質な被リンク」は評価を下げてしまいます。

 

良質な被リンクとは

良質な被リンクはGoogleから高く評価されます。
良質な被リンクとは、以下のような被リンクです。

良質な被リンク
  1. 関連性の高いサイトからの被リンク
  2. ドメインランク・権威性の高いサイトからの被リンク(官公庁・大企業・著名な学術機関などのサイト)
  3. クリックされやすい被リンク(ユーザーの目に留ま箇所にある、適切なアンカーテキストが入っている、など)
  4. 鮮度の高い被リンク(SearchEngineJournal社の調査(2023年)で、過去半年以内に新たに獲得した被リンクは、それ以前からある被リンクの約1.5倍のSEO効果があることがわかっている)

被リンクしてくれている企業の数(ドメインの数)が多いほど、そのページに対するGoogleの評価は高まります。
Moz社の調査(2023年)で、上位表示されているページは、平均すると50以上の異なるドメインから被リンクを獲得していることがわかっています。

 

低品質な被リンクとは

低品質なリンクとは、Googleからの評価を期待できないリンクです。

低品質な被リンク
  1. 関連性が低いサイトからの被リンク
  2. 信頼性の低いサイトからの被リンク
  3. 金銭を払って獲得した被リンク
  4. 自作自演の被リンク
  5. リンク集サイト(相互リンク集など)からの被リンク
  6. 掲示板の投稿欄からの被リンク
  7. 自動生成コンテンツからの被リンク
  8. 詐欺サイト・アダルトサイトからの被リンク

他社が悪意を持って貼った被リンクは、Googleに対して「リンクの否認(リンクのマイナス効果を失くす)」を申請できます。
しかし無理に否認申請する必要はありません。
なぜなら現在Googleはほとんどのスパムリンクを自動で検出し無効化できているからです。(下記引用を参照)
仮に悪意を持った他社スパムサイトから大量に被リンクされていたとしても、自社サイトがGoogleからペナルティを科される確率はかなり低い、ということです。

2022 年 12 月 14 日

現在 Google では、検索結果に対する不自然なリンクの影響をなくすために、SpamBrain を活用しています。
SpamBrain は、AI をベースにした Google のスパム防止システムです。
スパムを直接検出できるだけでなく、リンクを購入するサイトと、アウトバウンドリンクを渡す目的で使用されるサイトの両方を検出できるようになりました。
Google が常に強調してきたように、主に検索ランキングを人為的に操作するために取得されたリンクは、リンクスパムです。
Google のアルゴリズムと手動による対策は、このような不自然なリンクを大量に無効化することを目的としており、今後も対象範囲を見直していきます。

引用元)Google検索セントラルブログ「2022 年 12 月のリンクスパム対策アップデートのリリース」より

 

自社が悪意を持って獲得した被リンクはペナルティの対象になる

他社が悪意を持って被リンクを貼ることは防ぎようがないし、無理にリンク否認しなくても、自社がペナルティを科されることは稀です。
いっぽうで自社の悪意による被リンクであると判定した場合は、Googleは容赦なくペナルティを科してきます。

自社の悪意による被リンク
  1. 自社が他社に金銭を払って獲得した被リンク
  2. 自社がリンクを貼るためだけに作ったサイトからの被リンク
  3. 自社がリンク集サイト(相互リンク集など)に登録して獲得した被リンク
  4. 自社が他社掲示板の投稿欄に貼って獲得した被リンク
  5. 自社が関与した自動生成コンテンツからの被リンク

Googleからペナルティを科されると、検索順位が大幅に下がったり、インデックスから削除されたりします。

Googleのポリシーに違反しているサイトは、検索結果での掲載順位が下がったり、まったく表示されなかったりすることがあります。
引用元)Google検索セントラル

なお、ペナルティには手動ペナルティと自動ペナルティの2種類があります。

Googleでは、自動システムと、必要に応じて行われる人間による審査によって、ポリシーに違反しているコンテンツおよび動作の両方を検出しています。場合によっては、手動による対策を実施します。
引用元)Google検索セントラル

手動ペナルティが科されるとGoogleサーチコンソールに通知が届きます。
通知にはペナルティを科した理由が明記されていますので改善しましょう。

いっぽうで自動ペナルティが科されても通知は届きません。
したがってペナルティが科されたのかどうかも明確にはわかりません。
しかし検索順位が大きく下落したとき、インデックス登録が削除されたときは、自動ペナルティを科された可能性が高いと考えられます。
スパムポリシー以外のGoogleのガイドラインに抵触してペナルティが科されるケースもかなり多いです。
キーワードの乱用や他社サイトのコピペなどは以前からペナルティの対象ですが、最近では期限切れドメインの不正使用等の理由が増加しています。

  

被リンク元ページの確認方法

被リンク元ページ(自社ページへのリンクを貼っている他社のページ)のURLは、Googleサーチコンソールの管理画面に入って、「リンク」をクリック →「詳細」をクリック、という手順で確認できます。

Googleサーチコンソールで被リンク元を確認する手順
Googleサーチコンソールで被リンク元を確認する手順

続いてサイテーションのSEO効果・MEO効果について解説します。

 

サイテーションのSEO効果・MEO効果

Googleは「サイテーションにはMEO効果がある」と明言しています。
MEOと同様に「サイテーションにはSEO効果もある」とSEO業界では考えられています。
MEO(Map Engine Optimization)とはGoogleマップ(Googleビジネスプロフィール)での上位表示を狙う対策です。

SEO(Search Engine Optimization) MEO(Map Engine Optimization)
Google検索での上位表示を狙うGoogleマップ(Googleビジネスプロフィール)での上位表示を狙う
SEOとMEOの簡単な違い

 

「サイテーションにはSEO効果がある」と考えられている

サイテーションのSEO効果についてGoogleはドキュメントには明示していません。
しかしSEO業界では「サイテーションにはMEO効果と同様にSEO効果がある」と考えられています。
その根拠は、GoogleのGary Illyes(ゲイリー・イリェーシュ)氏の下記のコメントです。

あなたのサイトがインターネットでどのように受け取られているかが、今日(こんにち)では重要だ。
たとえば、ソーシャルメディアでどんなふうに言われているかを Google は見ている。
ポジティブまたはネガティブな言及がブランドに対してたくさんあったときは、Google が持つそのブランドへの信用性に影響を与えることがありうる。(State of Search2017カンファレンスにて)

Gary Illyes氏をGoogle検索した結果画面
Gary Illyes氏をGoogle検索した結果画面

 

「サイテーションにはMEO効果がある」とGoogleは明言している

下記引用のとおりGoogleは「サイテーションにはMEO効果がある」とドキュメントに明示しています。

ビジネスについてのウェブ上の情報(リンク、記事、店舗一覧など)も視認性の高さに影響します。
Google でのクチコミ数とスコアも、ローカル検索結果のランキングに影響します。
クチコミ数が多く評価の高いビジネスは、ランキングが高くなります。

引用元)Googleビジネスプロフィールヘルプ『Google のローカル検索結果のランキングを改善する方法』

視認性の高さとは知名度のことで、SNS上の口コミの数、メディアに取り上げられた回数などが評価の指標になっています。

 

サイテーションの確認方法

自社サイトのサイテーションの状況(どのぐらい言及されているか)は以下の方法で確認できます。

  1. 「“サイト名” -site:自社サイトのURL」で検索する
  2. Yahoo!リアルタイム検索やX(旧Twitter)で会社名やサイト名を検索する
  3. Googleサーチコンソールで会社名やサイト名で検索された回数を確認する

 

2. 被リンクを獲得する方法

良質な被リンクを集めるための外部施策は大きく分けると以下の5つです。

被リンク営業する
コンテンツの中身で自然リンクの獲得を狙う
外部メディアに寄稿する
オンラインセミナーを開催する
共催イベントを開催する / 協賛活動に参加する

以下、個別に解説します。

  

① 被リンク営業する

被リンク営業とは「メール」「送信フォーム」「SNSのDM」「逆画像検索」を用いて自社WEBページへのリンクの設置を提案する営業手法です。
返信をもらえる確率は1~2%ですが、1,000件トライすれば、10~20件の被リンクを「ほぼ確実に」獲得できるということです。
1週間、1ヶ月間のアプローチ件数を決めて営業をかけましょう。

 

被リンク営業のメリット

被リンク営業には以下2つメリットがあります。

  1. 自社サイトと関連性の高いサイトを自ら選べる(良質な被リンク獲得に繋がる)
  2. 先方と深い関係を構築できる(定期的な情報交換、提携などに発展する)

 

被リンク営業の相手先企業

被リンク営業の相手先企業(ドメイン)は以下2つです。

  1. 取引先企業(クライアント企業、仕入業者、提携業者)
  2. 競合サイトの被リンク元企業 

取引先企業とは日頃から関係性が強いので比較的容易に被リンクを獲得できます。
自社サイトに取引先一覧を掲載している企業に「弊社のページへのリンクも貼っていただけませんか?」と一言依頼するだけでリンクを貼ってくれるケースも多々あります。
しかも「取引がある」ということは「関連性がある」ということです。
Googleは「関連性の高いドメイン」からの被リンクを高く評価しますので、取引先に対する被リンク営業は、ハードルが低いうえに効果の大きい被リンク獲得方法と言えます。

競合サイトへのリンクを自社サイトに貼っている「被リンク元企業」は、現時点で貴社と「関係性」はなくても、同じ業界、同じ分野の企業なので「関連性」はある企業です。
被リンク元企業は、Ahrefs(エイチレフス)やUbersuggest(ウーバーサジェスト)というSEOツールで簡単に調べることができます。

 

メールおよび送信フォームを用いた営業

メールおよび送信フォームを用いた被リンク営業では以下の内容を本文に記載しましょう。

  • サイトのテーマ
  • 相手のメリット(貴社の製品・サービスを弊社サイトで紹介いたします、等)
  • リンクを設置したイメージ図

提案メールでは「相手への敬意を表すこと」「丁寧な言葉を選ぶこと」が大切です。
一斉メールでよく使われるテンプレートを使用せず、文面は相手ごとに変えましょう。
画一的なテンプレートメールはスパムメールと見なされるリスクがあるからです。

 

SNSのDMを用いた営業

企業のSNSアカウントの運用担当者は、相互リンクに理解があるケースが多いと考えられます。
そもそもSNS自体が他社との繋がりを増やし、関係性を強化し、情報拡散を狙うためのツールだからです。
ただし、拙速にDMを送ったりせず、以下のステップを踏むことが重要です。

SNSのDMで被リンクを提案するまでのステップ
  1. ハッシュタグやキーワードで検索して被リンク営業先をリストアップする
  2. 営業先の投稿に対して、有益なリプライやリポストを定期的に行い認知してもらう
  3. ある程度の交流が生まれ関係性が構築できたらDMで営業する

 

逆画像検索を用いた営業

逆画像検索とは、自社のWEBページに掲載しているオリジナルの画像や図解が他社のWEBサイトで使用されていないかを検索することです(Googleの画像検索や「TinEye」で逆画像検索できる)。

逆画像検索は本来、オリジナルの画像や図解の無断使用をチェックするために行うのですが、被リンク営業の手段としても使えます。

逆画像検索の手順
  1. 自社サイトに掲載しているオリジナル画像、オリジナル図解、自社製品の画像を「逆画像検索ツール」にかける。
  2. 画像や図解が他社サイトに無断掲載されているか調べる。
  3. 無断使用されていた場合、他社サイト運営者に連絡する
  4. 画像の使用を許可すること引き換えに自社サイトへのリンクを張ってもらうよう交渉する

無断使用とはいえ、相手は自社サイトに関心を持ってくれていることは明らかですし、関連性があるドメインである確率も高いので、被リンク営業先に適しているが多々あります。
またこちらには正当な権利を有しているため、被リンク営業の交渉を優位に進めることができます。
とはいえ、被リンクを獲得すること、良質な関係を新たに構築することが目的ですので、高圧的な交渉は禁物です。

 

② コンテンツの中身で自然リンクの獲得を狙う

コンテンツ自体で被リンクを増やすには以下の施策が有効です。

  1. 一次情報を記事に入れる(導入事例記事、オリジナルデータが入った記事の作成)
  2. トレンド記事を作成する

以下にくわしく解説します。

  

一次情報を記事に入れる

有益な一次情報が入っている記事は、他のメディアに取り上げられて被リンク(自然リンク)の獲得に繋がる可能性があります。
一次情報とは自ら体験して得た情報やオリジナルの制作物です。
二次情報とは誰でも簡単にネットや書籍から得られる情報です。

被リンクを獲得できるか以前に、一次情報は他社サイトとの大きな差別化要素であり、Googleは経験(一次情報)が入っている記事を高く評価すると明言しています。

品質評価ガイドラインの最新情報: E-A-T に Experience の E を追加
2022 年 12 月 15 日(木曜日)

このたび、検索結果の評価を改善するために、E-A-T に E(経験)を追加しました。
つまり、実際に製品を使用している、実際にその場所を訪問している、誰かが経験したことを伝えているなど、コンテンツにある程度の経験が織り込まれているかどうかも評価されます。
状況によっては、そのトピックに関連して実体験をもつ人が作成したコンテンツが最も高く評価される場合もあります。

自社サイト内の各記事に一次情報を加えていくリライトは重要ですが、一次情報を記事に入れるには「導入事例記事」「オリジナルデータが入った記事」の作成が有効です。

記事に入れられる一次情報

続いて「導入事例記事」「オリジナルデータが入った記事」について補足します。

 

導入事例記事を作成する

自社の商品やサービスの導入先企業に働きかけて、導入事例記事を作成することで、導入先企業から被リンクを貰える場合があります。

導入事例記事には導入先企業のトップページへのリンクを貼るのが一般的です。
つまり導入先企業も被リンクを獲得できることになります(相互リンク)。

導入事例記事は、互いに被リンクを増やせるだけでなく、導入元企業・導入先企業・ユーザー(読者)の3者にメリットがあります。

自社・記事の独自性が高いため、他社との差別化を図れる
・導入先が大手企業の場合、ブランディング向上に繋がる
導入企業・企業理念や今後の事業展望を記事内で語ることで、ブランディング向上に繋がる
・導入事例が公開されたことを自社サイトで告知することで露出を増やせる
ユーザー(読者)商品やサービスの導入を検討している企業の担当者は、他社の導入事例を参考にしたいと思っている
導入事例記事の自社、導入企業、ユーザーの各々のメリット

このように導入事例記事はSEO効果がきわめて高い記事だと言えます。

  

オリジナルデータが入った記事を作成する

以下のようなオリジナルデータは、他社サイトでも引用してもらえる可能性があり、被リンク獲得に繋がります。

  • 独自の研究結果、実験結果
  • 独自の調査結果、アンケート結果
  • 独自に開発した無料ツール
  • 自社撮影した画像((逆画像検索する画像にもなる)
  • オリジナルの図解(逆画像検索する図解にもなる)
  • オリジナルのテンプレート
  • オリジナルのマニュアル

すぐブックマークできるようにブックマークボタンを設けたり、すぐダウンロードできるようにダウンロードボタンをできるようにしておくと効果的です。 

 

トレンド記事を作成する

トレンド記事の作成も被リンク獲得には有効です。

トレンド記事とは、話題性のあるテーマや最新のニュースをまとめた記事のことです。
情報が新鮮なトレンド記事は多くのユーザーから被リンクされ拡散される可能性があります。
SNS、Googleトレンド、Yahoo!リアルタイム検索などで、日頃からトレンド情報をチェックしましょう。

ただし、自社サイトのテーマと関連性の低いトレンド情報を記事として公開すると、Googleからのサイト評価が下がってしまう恐れがあります。
記事化するのは自社サイトのテーマと関連性の高いトレンド情報に限定しましょう。
  

③ 外部メディアに寄稿する

外部メディアへの記事の寄稿(ゲスト投稿)は、効果的な被リンク営業手法です。
自社サイトのテーマと関連性の高いメディアに記事を寄稿し、自社サイトへのリンクを貼ってもらいましょう。
寄稿には以下の注意点があります。

外部メディアに寄稿する際の注意点
  1. 定期的にコンテンツを継続配信しているメディアを選ぶ
  2. 自社サイトのテーマと関連性の高いメディアを選ぶ(関連性の低いメディアからの被リンクは無効やペナルティの対象になる)
  3. 寄稿先メディアの読者層に向けた記事を書く
  4. 自社サイトの既存コンテンツの完全コピーおよび一部改変はNG(Googleからコピーコンテンツとみなされる)
  5. 毎日寄稿するなど、寄稿頻度を過度に高くしない(Google に不自然なリンクとみなされてしまう)

 

④ オンラインセミナーを開催する

Zoomを使ったオンラインセミナー(ウェビナー)の開催も被リンク獲得に有効です。
セミナー案内ページ(参加者募集ページ)や自社トップページへの被リンクを以下の被リンク元(※)に貼ってもらえる可能性があります。

  • セミナー登壇者(講師)の所属企業のサイト
  • 講師のSNSアカウント
  • セミナー参加者のSNSアカウント

セミナー終了後にWEBサイトやSNSでアーカイブ動画を配信すれば、アーカイブ動画のページの被リンクも獲得できる可能性があります。

※ 被リンク元 : 自社ページへのリンクを張ってくれている他社サイト(のページ)

   

⑤ 共催イベントを開催する / 協賛活動に参加する

セミナーやイベントを共同開催すると自然な形で相互リンクを獲得することができます。
企業や自治体が主催するさまざまな協賛活動に参加して、協賛企業として被リンクしてもらうのは即効性のある被リンク獲得方法です。

 

以上で被リンクを獲得する方法についての解説を終わります。
次章ではサイテーションを高める方法について解説します。

  

3. サイテーションを高める方法

本章ではサイテーションを高める方法を8つ紹介します。

サイト名をわかりやすくする
SNSで発信する
サイト内にSNSボタンを設置する
OGPを設定する
プレスリリースを配信する
NAP情報を構造化マークアップする
ポータルサイトに登録する
Googleビジネスプロフィールに登録する

以下、個別に解説します。

 

① サイト名をわかりやすくする

サイテーション(言及)を高める1つ目の方法はわかりやすいサイト名をつけることです。

以下のようなサイト名は好ましくありません。

  1. 長すぎるサイト名
  2. 読みにくいサイト名
  3. 言いにくいサイト名
  4. 書きにくいサイト名(難しい漢字が使われている / 大文字と小文字が不規則に混在)
  5. 他社に似たサイト名(独自性がない / 弱い)
  6. サイトのテーマとかけ離れたサイト名

このようなサイト名は、仮にサイテーションされたとしても、誤表記や省略が増えます。
正しいサイト名で言及されていないと、Googleがサイテーションだと認識してくれません。

サイテーション獲得のチャンスを自ら逃さないために1~6の逆のサイト名を付けましょう。

 

② SNSで発信する

サイテーション(言及)を高めるための2つ目の方法はSNS(X・Instagram・Facebookなど)で発信することです。

SNS上では魅力的なコンテンツや有益な情報はすぐに拡散されます。
SNSアカウントのプロフィール欄に以下の情報を掲載しておけば、サイトや商品・サービスに関するユーザーの発言をGoogleがサイテーションとして認識しやすくなります。

  • サイト名
  • URL
  • 社名・店名・屋号
  • 商品名・サービス名
  • サイト概要・事業概要

余力があれば、LinkedIn(リンクトイン)Pinterest(ピンタレスト)のアカウントも作って、定期的に発信しましょう。

 

③ サイト内にSNSボタンを設置する

サイテーション(言及)を高める3つ目の方法はサイト内にSNSボタン(シェアボタン)を設置することです。

ページ内のわかりやすい場所にSNSボタンが設置されているとユーザーが記事をシェアしてくれる確率が上がります。
ユーザーがURLをコピペする手間がかからないからです。
X、Facebook、はてなブックマークのSNSボタンをわかりやすい場所に設置しましょう。
当サイトではページ上部(アイキャッチ画像の下)にSNSボタンを設置しています。

SNSボタンの設置例
SNSボタンの設置例

記事がSNSでシェアされると、サイテーション効果を得られるだけでなく、シェアしたSNSアカウントからの被リンクの獲得にも繋がります。
しかし、ほとんどのSNS上の被リンクにはnofollowタグが付くので、被リンクによるSEO効果は限定的です。
ちなみに「はてなブックマーク」からの被リンクにはnofollowタグが付かないので、被リンクによるSEO効果も期待できます。

ワードプレスで運営しているサイトの場合、以下のプラグインを使えばSNSボタンを設置できます。

  • WP Social Bookmarking Light
  • AddToAny Share Buttons
  • WordPress Share Buttons Plugin – AddThis

SNSボタンが標準実装されているワードプレステーマもあります。

  

④ OGPを設定する

サイテーション(言及)を高める4つ目の方法はOGP(Open Graph Protocol)を設定することです。

OGP(Open Graph Protocol)とは、SNSでシェアされたときにページの内容(タイトル、説明文、画像、URL)を表示させるプロトコル、仕組みのことです。
OGPが未設定だと、SNSでシェアされたときにURL(ただの文字列)しか表示されません。
しかし、OGPを設定しておけば、他社サイトやSNSで自社ページが紹介されたときに、画像や説明文付きのリンクカードが表示されます。
ユーザーの目に留まりやすくなるためクリック率およびサイテーションの向上を期待できます。

当サイトもOGPを設定しており、記事がFacebookでシェアされると以下のように表示されます。

OGP設定した記事がFacebookでシェアされたときの表示例
OGP設定した記事がFacebookでシェアされたときの表示

上記はラッコツールズの「OGP確認」で確認した表示です。
OGP確認を使えば、設定したOGP画像がどのように表示されるかを確認できます。

ラッコツールズの「OGP確認」の操作手順
ラッコツールズの「OGP確認」操作手順

なお下図のとおり、2024年10月時点のX(旧Twitter)では説明文が表示されません。
アイキャッチ画像は大きく表示されますが、タイトルは小さくて目立ちません。
ページ内容を想起できないアイキャッチ画像だとクリック率が大きく下がる恐れがあります。
クリック率を高めるために訴求力のあるアイキャッチ画像を作成しましょう。
サイテーションを高めるためには、会社名や商品名を入れることも必須です。

OGP設定した記事がXでシェアされたときの表示例
OGP設定した記事がXでシェアされたときの表示例

 

⑤ プレスリリースを配信する

サイテーション(言及)を高める5つ目の方法はプレスリリースを配信することです。

国内シェアトップのプレスリリースサイト「PR TIMES」の1社平均のPV数は約500と言われており大きな二次拡散力があります。
PR TIMESは1記事3万円でプレスリリースを出せます。
以前は法人しか利用できませんでしたが、2021年5月から個人事業主も利用可能になっています(要審査)。

サイテーションを高めることが主目的でしたら、筆者はPR TIMESを推奨しますが、無料のプレスリリースサイトも多数存在します。
広告予算に応じて計画的にプレスリリースを配信してサイテーションを高めていきましょう。

無料のプレスリリースサイトの検索結果画面

 

⑥ NAP情報を構造化マークアップする

サイテーション(言及)を高める6つ目の方法はNAP情報を構造化マークアップすることです。

NAPとは、Name(名前)・Address(住所)・Phone(電話番号)の頭文字を取った略語です。
会社名・商品名・サイト名などの名前、実際の住所やURL(WEB上の住所)、電話番号などが他社サイトやSNS上で言及されるとサイテーション効果が高まります。

「NAP情報を構造化マークアップする」とは、検索エンジンにNAP情報を正確に理解させるために、WEBエンジニアがHTMLファイルにNAP情報を書き込む作業です。

たとえ自社サイト内に会社名や住所、電話番号を正確に記載していたとしても、Googleはそれらの文字列がNAP情報だと100%認識できているわけではありません。
そこでWEBエンジニアが「これは会社名です」「これは会社の住所です」「これは会社の電話番号です」という情報をあらためてコードで書いていく作業を構造化マークアップと言います。

NAP情報の構造化マークアップは、非エンジニアの方には難しい内容かと思います。
社内のWEBエンジニアか制作会社に相談して実施してもらう方法です。

   

⑦ ポータルサイトに登録する

サイテーション(言及)を高める7つ目の方法はポータルサイトに登録することです。
下表のようなポータルサイトに自社サイトを登録することでサイテーションの増加が期待できます。

対象業種ポータルサイトの種類代表的なポータルサイト
全ての業種求人系ポータルサイトリクナビ、マイナビ、等
全ての業種地域ポータルサイトココシェア、まいぷれ、等
飲食店グルメ系ポータルサイトホットペッパーグルメ、食べログ、ぐるなび、等
ホテル業・旅館業旅行系ポータルサイト楽天トラベル、一休.com、等
医療機関病院・クリニック系ポータルサイトEPARK、東京ドクターズ、病院なび、 等
不動産オーナー不動産系ポータルサイトSUUMO、HOME’S at home
代表的なポータルサイト一覧

エキテン」「ジモティー」「お店のミカタ」「Retty」など、無料で登録できるポータルサイトも多数存在します。
情報の更新の手間を考慮する必要はありますが、サイテーションを高めるために積極的に登録することをおすすめします。

 

ポータルサイトという用語の意味と由来

ポータルサイトという用語の意味と由来について触れておきましょう。
ポータルサイトとは、ユーザーがインターネットにアクセスするときの「入り口」となるWEBサイトのことです。
単にポータルと言う場合もあります。
ポータル(portal)という英単語が「入り口」を意味することからポータルサイトという用語が生まれました。
portalには他に、(宮殿などの堂々とした)表玄関、正門、橋やトンネルの入り口などの意味があります。

 

水平検索と垂直検索

「水平検索」「垂直検索」という用語も覚えておきましょう。
水平検索とは、水平に(広く浅く)調べる検索のことです。
GoogleやYahoo!のキーワードによる検索は水平検索です。
垂直検索とは、特定の分野の情報を垂直に(深く掘って/深掘りして)調べる検索のことです。
ポータルサイトでの検索は垂直検索です。
自社サイトの検索順位が低く、自社の知名度も低かったとしても、ポータルサイトに登録しておくと「深掘りして探しているユーザー」が自社サイトを見つけてくれるケースも出てきます。

 

⑧ Googleビジネスプロフィールに登録する

サイテーション(言及)を高める8つ目の方法はGoogleビジネスプロフィールに登録することです。

Googleビジネスプロフィールは、店舗やオフィスの情報を登録するとGoogleマップやGoogleの検索結果に表示されるツールです。
飲食店、宿泊施設、整体院、税理士事務所など、営業時間を定めて対面で物品販売やサービス提供を行っている事業者であれば、Googleビジネスプロフィールに登録できます(オンラインショップの事務所やバーチャルオフィスなどは登録できない)。
参考)Googleビジネスプロフィールに掲載できるビジネス/掲載できないビジネス
参考)Googleビジネスプロフィールの掲載ガイドライン

下記は「荻窪 ラーメン」というキーワードで、GoogleChromeとGoogleマップで検索した画面です。
Googleビジネスプロフィールに登録された店舗のうち、Googleが高く評価した店舗の情報が赤枠部に表示されます。

Googleビジネスプロフィールに登録されているラーメン屋のGoogle検索の結果画面(SERPs画面)
Google検索結果画面(SERPs画面)
Googleビジネスプロフィールに登録されているラーメン屋のGoogleマップでの検索結果画面
Googleマップの検索結果画面


Googleビジネスプロフィールには以下のメリットがあります。

  1. 無料で登録できる
  2. 写真を掲載できる(店舗の外観や内観、商品など)
  3. 動画を掲載できる
  4. 事業者側がリアルタイムで情報を発信できる
  5. Googleビジネスプロフィールで上位表示されると、ユーザーが店名や社名を入力しなくても表示される
  6. ユーザーがクチコミ(コメント)を投稿でき、事業者がクチコミに返信できる

6番目のクチコミがサイテーション(言及)にあたります。
ポジティブであれ、ネガティブであれ、事業者がクチコミを削除することはできませんが、事業者が不適切だと判断したクチコミはGoogleに対して削除を申請できます。
参考)Googleへの不適切なクチコミの削除依頼について

 

以上でサイテーションを高める方法についての解説を終わります。

  

5. まとめ 

本記事ではSEOの外部対策について解説しました。
具体的な対策方法を再度以下にまとめます。

被リンクを獲得する方法
① 被リンク営業する
② コンテンツの中身で自然リンクの獲得を狙う
③ 外部メディアに寄稿する
④ オンラインセミナーを開催する
⑤ 共催イベントを開催する / 協賛活動に参加する

サイテーションを高める方法
① サイト名をわかりやすくする
② SNSで発信する
③ サイト内にSNSボタンを設置する
④ OGPを設定する
⑤ プレスリリースを配信する
⑥ NAP情報を構造化マークアップする
⑦ ポータルサイトに登録する
⑧ Googleビジネスプロフィールに登録する

被リンクの獲得もサイテーションを高めることも「地道な営業」「泥臭い作業」です。
営業マンのアプローチ件数やエンジニアの作業進捗は上司が厳しくチェックしますが、外部対策も同様の「振り返り」が必須です。
地道な活動だからこそ、それができない他社を「とんでもない大差」で引き離すことができます。

本記事の冒頭で述べましたが、SEO対策で最も重要なのは良質なコンテンツを作ることです。
つまり「コンテンツSEO」が最も重要です。
SEO対策の進め方のイメージは以下のいずれか二択です。

  1. コンテンツSEO → 内部対策 → 外部対策 の順に進める
  2. コンテンツSEOを先に進め、続いて内部対策と外部対策を「並行して」進める

外部対策を一番最初にやることはあり得ません。
また外部のSEO会社やSEOコンサルタントに外部対策だけ依頼するのは危険です。
スパム行為で被リンクを集める業者はいまだに存在しているからです。

コンテンツSEO、内部対策、外部対策の3つすべてか、少なくともコンテンツSEOと内部対策の2つはコンサルティングしてくれるSEO会社を選定しましょう。
外部のSEO会社に依頼せず、社員がSEOを実行する場合(インハウスSEO)もコンテンツSEOと内部対策の両方を習得する必要があります。

本記事の内容は以上です。
最後までお読みいただきありがとうございました。

JunTakeda(じゅんたけ)

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