SEO業界には「〇〇キーワード」という用語が20個以上あります。
SEO初心者の方はこんな悩みや疑問をお持ちではないでしょうか?
・数が多すぎて覚えられない
・似たような用語が多くて混乱する
・重要性(どのくらい重要なのか?)がわからない
・メリットやデメリットがわからない
・具体的な活用方法がわからない
本記事では「切り口ごとに」分類した25個のキーワードについて、その意味や重要性などをわかりやすく解説します。
■ 25個のキーワード一覧
- Knowクエリ
- Goクエリ
- Doクエリ
- Buyクエリ
- メインキーワード(=対策キーワード、軸キーワード)
- 関連キーワード
- サジェストキーワード(=サジェストワード)
- サブキーワード(=副次キーワード)
- 再検索キーワード(=再検索ワード)
- 共起語
- シングルキーワード(=単一キーワード)
- 複合キーワード(=掛け合わせキーワード)
- ロングテールキーワード
- ビッグキーワード(=ビッグワード)
- ミドルキーワード(=ミドルワード)
- スモールキーワード(=スモールワード)
- 商標キーワード
- 収益キーワード(=ジャンルキーワード)
- 集客キーワード(=一般キーワード)
- 指名検索キーワード
- 購入検索キーワード
- 情報検索キーワード
- ショートレンジキーワード
- ミドルレンジキーワード
- ロングレンジキーワード
本記事を読むメリット
① ややこしいキーワードの種類を「整理・分類して」理解できる
② 検索意図(=ユーザーの顕在ニーズ)の把握に活かせる
③ 記事作成のスキルアップに繋がる
④ 新規記事の執筆やリライトに知識を活かせる
⑤ 関連記事の作成に知識を活かせる
検索キーワードと検索クエリ
25個のキーワードを一つ一つ解説する前に「検索キーワード」と「検索クエリ」という用語について説明しておきましょう。「検索クエリ(query)」とは「検索キーワード」のことです。
厳密には「検索クエリ」と「検索キーワード」は定義が異なります。しかし、SEO初心者の方は「クエリとはキーワードのことだ(同じだ)」と理解しておいて問題ありません。(クエリとキーワードの厳密な違いを知りたい方はこちらをクリック)
検索意図(ユーザーが検索する目的)の違いによる分類
最初の分類は「検索意図」の違いによる分類です。
検索意図(Search Intent)とは、ユーザーがGoogleなどの検索エンジンの検索窓に、そのキーワードを打ち込んで検索する「目的や理由」のことです。
検索意図の違いにより、分類されるキーワード(クエリ)は以下の4つです。
・Knowクエリとは「知りたい」という検索意図に対応するキーワード
・Goクエリとは「行きたい」という検索意図に対応するキーワード
・Doクエリとは「したい」という検索意図に対応するキーワード
・Buyクエリとは「買いたい」という検索意図に対応するキーワード
以下、4つのクエリを順に解説します。
Knowクエリ
Knowクエリとは、特定の知識や情報を求めているときに、ユーザーが検索窓に入力するクエリ(キーワード)です。情報型クエリ(インフォメーショナルクエリ)とも呼ばれます。
■ Knowクエリの例
「英語学習 やり方」
「ChatGPT 登録方法」
「ポテトサラダ 作り方」
「英語学習 やり方」というKnowクエリ(キーワード)で検索するユーザーは、「英語の学習方法に関する情報を知りたい」という検索意図(顕在ニーズ)を持っていることが、クエリから明らかにわかります。
Knowクエリについて、さらに詳しく知りたい方はコチラをクリック
Goクエリ
Goクエリとは「特定の場所に行きたいとき」や「特定のウェブサイトにアクセスしたいとき」に、ユーザーが検索窓に入力するクエリ(キーワード)です。案内型クエリ(ナビゲーションクエリ)とも呼ばれます。
■ Goクエリの例
「吉祥寺 カフェ」
「Amazon」
「YouTube」
「吉祥寺 カフェ」というGoクエリ(キーワード)で検索するユーザーは「吉祥寺にあるカフェに行きたい」という検索意図(顕在ニーズ)を持っていることが、クエリから明らかにわかります。
「Amazon」というクエリで検索するということは、数あるECサイトの中でAmazonを指名するということです。
このように、サイト名で検索することを「指名検索」と言います。「企業名」「商品名」での検索も指名検索です。
Goクエリについて、さらに詳しく知りたい方はコチラをクリック
Doクエリ
Doクエリとは、特定の行動を起こしたいときに、ユーザーが検索窓に入力するクエリ(キーワード)です。取引型クエリ(トランザクショナルクエリ)とも呼ばれます。
■ Doクエリの例
「家具 サブスク」
「蕎麦打ち 体験」
「リフォーム 見積もり」
「家具 サブスク」というDoクエリ(キーワード)で検索するユーザーは、「家具を購入せずにサブスクで使いたい(使用を検討している)」と考えていると推測できます(読み取ることができます)。
「蕎麦打ち 体験」というクエリは「蕎麦を打ってみたい」というDoクエリであると同時に、「蕎麦打ちを体験できる場所に行きたい」というGoクエリでもあります。
Doクエリについて、さらに詳しく知りたい方はコチラをクリック
Buyクエリ
Buyクエリとは、特定の商品やサービスを購入したいときに、ユーザーが検索窓に入力するクエリ(キーワード)です。購買型クエリ(コマーシャルクエリ)とも呼ばれます。
Doクエリと同じく、Buyクエリも高いコンバージョン(資料請求や商品購入など)が期待できます。
しかし、Buyクエリの検索結果も、上位は広告で埋め尽くされますので、Doクエリと同じようなSEO対策が必要となります。
■ Buyクエリの例
「スタディサプリ 月額」
「オンライン英会話 おすすめ」
「スタンディングデスク レビュー」
「商品名 + 価格」「商品名 + おすすめ」「商品名 + レビュー」というBuyクエリ(キーワード)で検索するユーザーのほとんどは「その商品を買いたい」という検索意図(顕在ニーズ)を持っています。
Buyクエリについて、さらに詳しく知りたい方はコチラをクリック
Google検索で上位表示を目指すには、ユーザーの検索意図(顕在ニーズ)を満たす記事を作成する必要があります。そのキーワードは4つのクエリのどれに相当するのか?検索意図を満たすにはどんな記事を書くべきか?を常に考えながら記事を作成しましょう。
以上で4つの検索意図に対応する4つのクエリ(キーワード)の解説を終わります。
メインか?関連か?という分類
次の分類は「メインなのか?関連なのか?」という切り口による分類です。この切り口で分類されるキーワードは以下の3つです。
・メインキーワード(対策キーワード、軸キーワード)
・関連キーワード
・サジェストキーワード
以下、3つのキーワードを順に解説します。
メインキーワード(=対策キーワード、軸キーワード)
メインキーワードとは、サイト全体や個々の記事の軸となるキーワードのことです。
当サイトは「SEO」「WEBライティング」に特化したサイトですので「SEO」「WEBライティング」がメインキーワードになります。
ECサイトやガジェットブログでは「〇〇 おすすめ」「〇〇 価格」の「〇〇」や商品名がメインキーワードになることが多いですね。たとえば「iPhone16 おすすめ」の「iPhone16」、「マウス 価格」の「マウス」などです。
雑記ブログやトレンドブログの場合は、有名人の氏名やアニメのタイトルなどがメインキーワードになることが多く、たとえば「鬼滅の刃 放送予定」という2語のキーワードの場合、メインキーワードは「鬼滅の刃」です。
なお、メインキーワードは1語とは限りません。「吉祥寺 カフェ」などの2語のキーワードもメインキーワードです。「吉祥寺 カフェ」というキーワードで上位表示させたい(SEO対策したい)、という対策キーワードだからです。
関連キーワード
関連キーワードとは、メインキーワードと関連性が高いキーワードのことです。
ユーザーがメインキーワードで検索した後に、再度検索する「メインキーワードとは別の」キーワードなので「再検索キーワード(再検索ワード)」と呼ぶSEO会社もあります。
関連キーワードが表示される場所(Google検索の場合)
関連キーワードは、検索結果画面の「関連する質問」と「他の人はこちらも検索」という欄に表示されます(2024年11月時点)。なお、以前は「関連性の高い検索」「他のキーワード」という欄の名称が使われていました。
関連キーワードは、狭義では「ラッコキーワード(https://related-keywords.com/)」というサイトの「関連キーワード」という欄に表示されるキーワードを指す場合もあります。
関連キーワードを調べる最大の目的は検索意図の把握
関連キーワードを調べる理由(調べるメリット)は以下の3つです。
1)検索意図の把握に役立つ
2)キーワード選定に役立つ
3)中長期に渡るトレンドを把握できる
3つ挙げましたが、実は3つとも「検索意図の把握」に集約されます。以下にくわしく解説します。
1)関連キーワードは検索意図の把握に役立つ
ユーザーが検索する理由や目的のことを「検索意図」と言います。そして、この理由や目的に応える記事を作成することを「ユーザーの検索意図に応える」「ユーザーの検索意図を満たす」と言います。
関連キーワードを調べることで、ユーザーがどんな検索意図を持っているか?を把握するヒントが得られ、以下のような好循環が生れます。
❶ 関連キーワードを調べることで、ユーザーの検索意図を把握するヒントを得られる
❷ 検索意図を把握することで、ユーザーの悩みを解決する記事を作成するヒントを得られる
❸ ユーザーの悩みを解決する記事はGoogleから高く評価され、上位表示される確率が高まる
❹ 上位表示されれば、記事がクリックされ、読まれる確率が高まる
2)関連キーワードはキーワード選定に役立つ
関連キーワードを調べると、メインキーワードで検索するユーザーが、他にどんなキーワードで検索しているかがわかります。関連キーワードをその記事に入れれば、その記事の情報の網羅性が高まります。また、関連キーワードをメインキーワードにした関連記事を作成すれば、ウェブサイト全体の情報の網羅性が高まります。
3)関連キーワードで中長期に渡るトレンドを把握できる
関連キーワードには中長期のトレンドが反映されます。したがって関連キーワードを調べることで、中長期に渡るユーザーニーズ(検索意図)を把握するヒントを得られます。つまり、中長期に渡るトレンドを把握するのは、中長期の検索意図を把握するためです。
関連キーワードの注意点および他の用語
関連キーワードの注意点と他の用語について以下に解説します。
関連キーワードでは最近のトレンドはわからない
多くの場合、関連キーワードには中長期にわたるトレンドが反映されます。しかし最近のトレンドは反映されません。つまり「関連性の高い検索」という欄に表示されたキーワードが、最近でも需要があるとは限らないということです。最近でも需要があるキーワードを知りたい場合は、サジェストキーワード(後述)を調べましょう。
関連キーワードは「サブキーワード(=副次キーワード)」のひとつ
関連キーワードやサジェストキーワード(後述)のことを「サブキーワード(副次キーワード)」と呼ぶSEO会社もあります。
関連キーワードは「再検索キーワード(=再検索ワード)」とも呼ばれる
関連キーワードのことを「再検索キーワード(再検索ワード)」と呼ぶSEO会社もあります。
以上で関連キーワードの解説を終わります。
サジェストキーワード(=サジェストワード)
サジェストキーワードとはメインキーワードとセットで検索されることが多いキーワードです。
サジェストキーワードの意味・表示される場所(Google検索の場合)
下図のように、Googleの検索窓に何らかのワードを打ち込むと表示される言葉やフレーズが「サジェストキーワード」です。
サジェストキーワードが表示される「機能・仕組み」のことを「キーワードサジェスト(Googleサジェスト)」と言います。(「オートコンプリート機能」とも呼ばれる)
サジェストキーワードを調べる最大の目的は検索意図の把握
サジェストキーワードを調べる目的(調べるメリット)は以下の3つです。
1)検索意図の把握に役立つ(この理由は関連キーワードと同じ)
2)キーワード選定に役立つ(この理由も関連キーワードと同じ)
3)最近のトレンドの把握に役立つ(関連キーワードで把握できるのは中長期に渡るトレンド)
1と2は関連キーワードと同じです。3のトレンドの把握について、以下の点が異なります。
・関連キーワードは中長期に渡るトレンドを把握できる
・サジェストキーワードは最近のトレンドを把握できる
以下にくわしく解説します。なお、1と2は関連キーワードの章で解説した内容と全く同じですので、既に理解された方は読み飛ばしても大丈夫です。
1)サジェストキーワードは検索意図の把握に役立つ
ユーザーが検索する理由や目的のことを「検索意図」と言います。そして、この理由や目的に応える記事を作成することを「ユーザーの『検索意図に応える』」「ユーザーの『検索意図を満たす』」と言います。
サジェストキーワードを調べることで、ユーザーがどんな検索意図を持っているか?を把握するヒントが得られ、以下のような好循環が生れます。
❶ サジェストキーワードを調べることで → ユーザーの検索意図を把握するヒントを得られる
↓
❷ 検索意図を把握することで → ユーザーの悩みを解決する記事を作成するヒントを得られる
↓
❸ ユーザーの悩みを解決する記事はGoogleから高く評価され → 上位表示される確率が高まる
↓
❹ 上位表示されれば → 記事がクリックされて読まれる確率が高まる
2)サジェストキーワードはキーワード選定に役立つ
サジェストキーワードを調べると、メインキーワードで検索するユーザーが、他にどんなキーワードで検索しているかがわかります。サジェストキーワードをその記事に入れれば、その記事の情報の網羅性が高まります。また、サジェストキーワードをメインキーワードにした関連記事を作成すれば、ウェブサイト全体の情報の網羅性を高めることができます。
3)サジェストキーワードで最近のトレンドを把握できる
サジェストキーワードには最近のトレンドが反映されます。したがってサジェストキーワードを調べることで、最近のユーザーニーズ(検索意図)を把握するヒントを得られます。つまり、最近のトレンドを把握するのは、中長期の検索意図を把握するためです。
サジェストキーワードの注意点
サジェストキーワードには以下3つの注意点があります。
1)自分の過去の検索結果も反映される
2)検索キーワードを含まないキーワードは表示されない。
3)最近のトレンドは反映されるがリアルタイム性はない
1)キーワードサジェストの生成基準には「そのユーザーが直前に検索したキーワード」が入っています。そのため「検索者本人の検索履歴を反映しない」関連キーワードと違い、ユーザーごとに異なるキーワードが表示されます。
2)下図のように、キーワードサジェストではメインキーワードを含まないワードは表示されません。
3)「最近の」トレンドではなく「リアルタイムの」トレンドを把握したいときは『Googleトレンド』や『Yahoo!リアルタイム検索』を使って調べましょう。
関連キーワードとサジェストキーワードの共通点と相違点
関連キーワードとサジェストキーワードの共通点、相違点を理解できない初心者が多いのは、SEO会社やSEOコンサルタントによって説明の表現が異なるからです。
説明A)サジェストキーワードは関連キーワードの1種である
説明B)サジェストキーワードと関連キーワードは全く別のキーワードである
説明Aについて)
筆者は、主張Aのように「サジェストキーワードは関連キーワードの1種です」という説明はしません。理由は「1種だ」と説明すると「同じだ」と勘違いしてしまう初心者が多いからです。
「1種である」と「同じである」は意味が異なる表現です。ひまわりもチューリップも花の1種ですが、ひまわりとチューリップは別々の花ですよね。
でも、なぜかSEOの話になると「1種=同じ」と誤解してしまう初心者が多いのです。
説明Bについて)
関連キーワードとサジェストキーワードはGoogle検索で表示される場所が違います。つまり別です。
しかし、関連キーワードとサジェストキーワードは「ユーザーの検索意図を把握するヒントが得られる」というメリットは共通しています。つまり同じです。
それなのに「『全く』別のキーワードである」という説明だと「どちらか片方は検索意図の把握には『全く』役立たない」と思い込んでしまう初心者が多いのです。
シンプルに整理すると以下になります。
関連キーワードとサジェストキーワードは、
1)Google検索では表示される場所が違う
2)関連キーワードは中長期のトレンドが、サジェストキーワードは最近のトレンドがわかる点が違う
3)検索意図を把握するヒントになるというメリットは同じ
以上で、メインキーワード(対策キーワード)、関連キーワード、サジェストキーワードの解説を終わります。
共起語
〇〇キーワードという名称ではありませんが「共起語」についても解説しておきます。
関連キーワードやサジェストキーワード同様、共起語からも検索意図を把握するヒントを得られる場合があります。
共起語とは?
共起語とは、特定のキーワードと一緒に、同一記事内で使われる機会が多い言葉のことです。共起語は、メインキーワードと関連性が強く、多くの競合サイトの記事内にも数多く出現します。
共起語は『共起語検索ツール』『ラッコキーワード』で調べる
共起語は「共起語検索ツール」(https://neoinspire.net/cooccur/)や「ラッコキーワード」(https://related-keywords.com/)で調べることができます。
共起語の重要性は以前より下がっている
過去には、共起語を数多く入れると検索順位が上昇した時期もありました。Googleの検索アルゴリズムが今ほど成熟しておらず、共起語が記事を評価する要素の一つになっていたからです。
しかし、近年はアルゴリズムが進化したため、Googleは共起語を検索順位を決める要素から外しています。したがって、記事内に共起語を数多く入れたからといって、検索順位が上昇することはありません。むしろ、共起語を記事内に詰め込み過ぎると「キーワードの濫用」と判断され(スパム判定)、検索順位が下落する恐れさえあります。
ユーザーの検索意図を把握するヒントが、共起語から得られることは確かにあります。しかし筆者は以下のように考えています。
・共起語のリサーチは必須ではない
・共起語は時間に余裕があったらリサーチすればいい
・検索意図は関連キーワードやサジェストキーワードからヒントを得ればよい
単語やフレーズの数による分類
次の分類は「単語やフレーズの数」による分類です。この切り口で分類されるのは、以下、3種類のキーワードです。
・シングルキーワード(単語やフレーズが1つのキーワード)
・複合キーワード(単語やフレーズが2つ以上のキーワード)
・ロングテールキーワード(単語やフレーズが2つ以上で検索ボリュームが小さいキーワード)
以下、3つのキーワードについて順に解説します。
シングルキーワード(=単一キーワード)
シングルキーワードとは、1つ単語やフレーズだけの検索キーワードのことです。
以下が、シングルキーワードの例です。
「軽井沢」「ホテル」「会社」「やめたい」「転職」「40代」「SEO対策」「外注」
「賃貸」「賃貸住宅」「SEO」「SEOコンサル」「英語」「英語学習」「退職」「退職代行」
複合キーワード(=掛け合わせキーワード)
複合キーワードとは、2つ以上のシングルキーワードを組み合わせた(掛け合わせた)検索キーワードのことです。
以下は2語の掛け合わせの複合キーワードです。
「軽井沢 ホテル」
「会社 やめたい」
「転職 40代」
「SEO対策 外注」
以下は3語の掛け合わの複合キーワードです。
「軽井沢 ホテル 温泉」
「会社 やめたい 体験談」
「転職 40代 男性」
「SEO対策 外注 費用」
以下は4語の掛け合わせの複合キーワードです。
「軽井沢 ホテル 温泉 口コミ」
「会社 やめたい 体験談 30代」
「転職 40代 男性 営業」
「SEO対策 外注 費用 相場」
ロングテールキーワード
ロングテールキーワードとは、月間検索ボリューム(1ヶ月間に検索される回数)が1,000回未満の複合キーワードのことです。
ロングテールキーワードは多くの場合、3~4語の複合キーワードですが、月間検索ボリュームが1,000回以上なら、そのキーワードはロングテールキーワードとは言えません。ロングテールキーワードの定義で重要なのは、単語やフレーズの数ではなく、検索ボリュームが小さい(1,000回未満)ことです。
ロングテールキーワードを活用したロングテールSEO戦略についても解説します。
月間検索ボリューム(1ヶ月間に検索される回数)による分類
次の分類は「月間検索ボリューム(1ヶ月間に検索される回数)」による分類です。(月間検索ボリュームは単に「検索ボリューム」と言う場合も多い)月間検索ボリュームにより分類されるキーワードは、以下の3種類です。
・ビッグキーワード・・・月間検索ボリュームが10,000回以上
・ミドルキーワード・・・月間検索ボリュームが1,000~9,999回
・スモールキーワード・・・月間検索ボリュームが1,000回未満
そのキーワードがよく検索されているか?は、関連キーワードとサジェストキーワードを調べればわかります。しかし、具体的に1ヶ月に何回ぐらい検索されているか?は検索ボリュームを調べなければわかりません。
月間検索ボリュームは「Googleキーワードプランナー」(以下「キーワードプランナー」)で調べることができます。
以下、ビッグキーワード、ミドルキーワード、スモールキーワードについて、順に解説します。
ビッグキーワード(=ビッグワード)
ビッグキーワードとは、月間検索ボリュームが10,000回以上のキーワードです。
たとえば、キーワードプランナーで「SEO対策」というキーワードの検索ボリュームを調べると「1万~10万」と表示されます(2024年5月時点)。つまり「SEO対策」はビッグキーワードです。
SEO初心者がビッグキーワードで上位表示を獲得するのほぼ不可能です。
ビッグキーワードの検索上位は、以下のウェブサイトの記事が大半を占めています。
・大手企業のサイト
・運用歴の長い個人ブロガーのサイト
・記事内容に関連する事業がメイン事業の中小企業のサイト
たとえば「SEO対策」というビッグキーワードで上位表示されるのは「大手企業」と「中小企業でもSEOやWEBマーケテイングがメイン事業の企業」がほとんどです。
ミドルキーワード(=ミドルワード)
ミドルキーワードとは、月間検索ボリュームが1,000回〜9,999回のキーワードです。
たとえば、キーワードプランナーで「SEO対策 費用」というキーワードの検索ボリュームを調べると「1000~1万」と表示されます(2024年5月時点)。つまり「SEO対策 費用」はミドルキーワードです。
ビッグキーワード同様、ミドルキーワードもSEO初心者が上位表示を獲得するのはほぼ不可能です。しかし、SEO中級者になれば、検索ボリュームが1,000回~3,000回のキーワードで上位表示される可能性も出てきます。
スモールキーワード(=スモールワード)
スモールキーワードとは、月間検索ボリュームが100回〜999回のキーワードです。
たとえば、キーワードプランナーで「サジェスト 対策」というキーワードの検索ボリュームを調べると「100~1000」と表示されます(2024年5月時点)。つまり「サジェスト 対策」はスモールキーワードです。
「サジェスト 対策」は複合キーワードであり、且つ、検索ボリュームが1,000回未満なので「ロングテールキーワード」です。そしてSEO初心者は、まずはロングテールキーワードで上位表示を目指すのがセオリーです。
ロングテールSEO戦略
SEO初心者は、まずはロングテールキーワードによる「ロングテールSEO戦略」で上位表示を目指しましょう。
ロングテールSEO戦略とは、競争率の高いビッグキーワードではなく、競争率の低いスモールキーワード(多くの場合は3~4語のロングテールキーワード)での上位表示を目指す戦略です。
たとえば「インプラント」というビッグキーワードではなく、まずは「インプラント 前歯 2本 費用」や「インプラント 前歯 1本 費用」というスモールキーワードで上位表示を目指すのです。
「インプラント」は月間検索ボリュームが1万回以上のビッグキーワードです。ビッグキーワードで上位表示されるのは、大手企業のサイトや、運用歴の長い個人ブロガーのサイトの記事がほとんどで、初心者が短期間のうちに(1年以内に)上位表示させるのはほぼ不可能です。
しかし「インプラント 前歯 2本 費用」のような、月間検索ボリュームが1,000回未満のスモールキーワードなら、初心者でも上位表示できる可能性があります。
上位表示されなければ((悪くとも20位以内に表示されなければ)、記事がクリックされる可能性はゼロに近いです。
たとえ月間検索ボリュームが小さくても、まずは一人でも多くのユーザーが記事をクリックしてくれることが先決です。そのためには、いきなりビッグキーワードでの上位表示を狙わず、競争率が低いスモールキーワードで上位表示を狙うのが、遠回りに見えて、実は近道なのです。
スモールキーワード(ロングテールキーワード)で上位表示される記事数が徐々に増えれば、Googleの評価が高まり、ビッグキーワードでも上位表示される可能性が出てきます。
実は真剣に商品やサービスを探しているユーザーの多くはビッグキーワードでは検索しません。彼らのほとんどはスモールキーワード(ロングテールキーワード)で検索します。
たとえば歯科医院のウェブサイトの場合、「インプラント」というビッグキーワードで検索する人よりも「インプラント 前歯 2本 費用」というスモールキーワード(ロングテールキーワード)で検索する人のほうが、問合せや予約に近い傾向があります。
コンバージョン(CV)に近いか?遠いか?による分類
本章では「そのキーワードは商品やサービスの購入に近いか?遠いか?」という切り口で分類したキーワードについて解説します。マーケテイング業界・SEO業界では、商品の購入やサービスの申込みのことを「コンバージョン(Conversion)」(略称「CV」)と言います。CVに近いか?遠いか?で分類されるキーワードは以下の3つです。
・商標キーワード
・収益キーワード(=ジャンルキーワード)
・集客キーワード(=一般キーワード)
以下、順に解説します。
商標キーワード
商品名、サービス名、店舗名、企業名などの固有名詞のキーワードを「商標キーワード」と言います。
■ 商標キーワードの例
「Apple」
「iPhone15」
「Amazon」
「Amazon prime」
「ライザップ」
「スタディサプリ」
購入する商品や申込むサービスを既に決めているユーザーは商標キーワードで検索します。かなり前向きに検討しているユーザーも商標キーワードで検索します。
したがって購入キーワードはコンバージョン(購入や申込み)に「最も近い」「かなり近い」キーワードと言えます。
商標キーワードはシングルキーワードの場合もありますが、コンバージョン(購入や申込み)に繋がりやすいのは、「商標名+○○」の複合キーワード(2語のキーワード)やロングテールキーワード(3語以上のキーワード)です。
■ コンバージョン(購入や申込み)に繋がりやすい複合キーワードの例
「商標名 口コミ」 例)「スタディサプリ 口コミ」
「商標名 レビュー」 例)「iPhone15 レビュー」
「商標名 申し込み」 例)「ライザップ 申し込み」
「商標名 購入」 例)「エアウィーヴ 購入」
「商標名 安い」 例)「SONY イヤホン 安い」
収益キーワード(=ジャンルキーワード)
商品名やサービス名ではなくジャンル名で検索されるキーワードを「収益キーワード」と言います。(「ジャンルキーワード」とも言う)
たとえば「オンライン英会話」は英語学習のジャンルの一つです。そして「オンライン英会話 選び方」「オンライン英会話 ランキング」「オンライン英会話 おすすめ」などが収益キーワードになります。
収益キーワードで検索するユーザーは、購入する商品やサービスをまだ一つに絞っていません(決めていません)。しかし、わざわざ検索しているのですから「多くの商品やサービスの中でオススメされているものを購入したい」と考えているユーザーが多いのです。
したがって収益キーワードはコンバージョン(購入や申込み)に「そこそこ近い」キーワードと言えます。
集客キーワード(=一般キーワード)
商標名でもなく、ジャンル名でもない、一般用語のキーワードを「集客キーワード」と言います。また「一般キーワード」とも呼ばれます。
たとえば「英語学習」を始めようと考えているユーザーがいたとします。「英語学習」は一般用語ですね。
サービス名称である「スタディサプリ」や「ベルリッツ」は商標キーワードです。数ある英語学習の方法の一つである「オンライン英会話」は収益キーワード(ジャンルキーワード)です。「英語学習 やり方」「英語学習 メリット」などが集客キーワード(一般キーワード)にあたります。
集客キーワードで検索するユーザーは、現時点ではまだ、購買には遠いとはいえ「わざわざ時間を割いて」検索しているのですから「将来の見込み客」であることは間違いありません。
集客キーワードで検索したユーザーの何%かが、先々は、収益キーワードや商標キーワードで検索し、購入に至ります。
商標キーワード・収益キーワード・集客キーワードの別の呼び方
「商標キーワード」「収益キーワード」「集客キーワード」には以下の別の呼び方があります。
・商標キーワード = 指名検索キーワード(Navigational Queries)
・収益キーワード = 購入検索キーワード(Transactional Queries)
・集客キーワード = 情報検索キーワード(Informational Queries)
指名検索キーワード
商標キーワードは、特定の商品やサービスを指名しています。したがって、商標キーワードは「指名検索キーワード」(Navigational Queries)とも呼ばれます。
購入検索キーワード
収益キーワードは、そのジャンルの商品やサービスの購入意欲が高いユーザーが検索するキーワードです。したがって、収益キーワードは「購入検索キーワード」(Transactional Queries) とも呼ばれます。
情報検索キーワード
集客キーワードは、商品やサービスの情報収集段階のユーザー(まだ購入は検討していないユーザー)が検索するキーワードです。したがって、集客キーワードは「情報検索キーワード」(Informational Queries)とも呼ばれます。
近年はGoクエリ、Buyクエリ、Doクエリ、Knowクエリという用語が主流
「指名検索キーワード」「購入検索キーワード」「情報検索キーワード」という用語は、2016年まで主流だった古い用語です。近年は「Goクエリ」「Buyクエリ」「Doクエリ」「Knowクエリ」という用語が主流になっています(2024年5月時点)。
・商標キーワード = 指名検索キーワード(Navigational Queries) = Goクエリ・Buyクエリ
・収益キーワード = 購入検索キーワード(Transactional Queries) = Doクエリ
・集客キーワード = 情報検索キーワード(Informational Queries) = Knowクエリ
しかし、今でも古い用語を使用しているSEO会社はあります。一部のSEOコンサルタント、アフィリエイター(ブロガー)も古い用語を使っており、打合せでも頻繁に登場します。したがって、「指名検索キーワード」「購入検索キーワード」「情報検索キーワード」という用語も知っておく必要があります。
参考)商標記事・収益記事・集客記事
キーワードに関する用語ではありませんが「商標記事」「収益記事」「集客記事」という用語について以下にまとめておきます。
・商標記事・・・商標キーワードでの上位表示を狙う記事
・収益記事・・・収益キーワードでの上位表示を狙う記事
・集客記事・・・集客キーワードでの上位表示を狙う記事
以上で、「商品やサービスの購入に近いか?遠いか?で分類したキーワード」の解説を終わります。
検索される期間による分類(トレンド性・季節性による分類)
本章では「トレンド性」で分類したキーワードについて解説します。
トレンドキーワード(=トレンドワード)
トレンドキーワードとは、WEB上やSNSで一定期間に渡って話題になっているワードです。
検索エンジンで多く検索されているワードや、SNSの投稿に多く含まれているワードがトレンドキーワードです。
トレンドキーワードには以下の3つがあります。
・ショートレンジキーワード
・ミドルレンジキーワード
・ロングレンジキーワード
ショートレンジキーワード
ショートレンジキーワードとは、芸能ネタやスポーツの試合結果など、短期的に(そのときだけ、1日~1週間)話題になり、検索されるキーワードです。
■ ショートレンジキーワードの例
「〇〇氏 結婚」
「〇〇社 倒産」
「Jリーグ 結果」
「オスプレイ 墜落」
「バンタム級 タイトルマッチ」
ショートレンジキーワードのメリットとデメリットについて以下にまとめます。
ショートレンジキーワードのメリット
・1日~1週間は大量の検索流入を期待できる
・情報をいち早く入手できれば、アクセス流入をある程度独占できる
ショートレンジキーワードのデメリット
・長期間に渡って安定したアクセス流入は期待できない
・事前に予測できないので、計画的な記事作成ができない(スケジュールを組んで準備できない)
・一過性の話題なので「使い捨てコンテンツ」になってしまう
・ほとんどのウェブサイトではサイトテーマにそぐわないことが多い
続いて、ミドルレンジキーワードについて解説します。
ミドルレンジキーワード
ミドルレンジキーワードとは、毎年1ヶ月から数ヶ月間、検索される、季節や行事(イベント)などに関連するキーワードです。オリンピックや大統領選挙の選挙戦のように数年に1回の検索数が増えるキーワードもミドルレンジキーワードです。
■ ミドルレンジキーワードの例(括弧内は毎年検索数が伸びる時期)
「バレンタイン」(毎年1~2月)
「引っ越し」(毎年2~3月)
「花見」(毎年2~4月)
「お中元」(毎年6~8月)
「夏祭り」(毎年6~8月)
「紅葉」(毎年10~11月)
「お歳暮」(毎年10~12月)
「ディズニー 新作」(流動的)
「オリンピック」(4年に1回、数ヶ月間)
「大統領選挙」(4年に1回、数ヶ月間)
ミドルレンジキーワードのメリットとデメリットを以下にまとめます。
ミドルレンジキーワードのメリット
・毎年一定期間は大量のアクセス流入を期待できる
・前もってタイミングがわかるので、事前準備も可能
ミドルレンジキーワードのデメリット
・長期間に渡って安定したアクセス流入は期待できない
・ショートレンジキーワードに比べると競合が多い
ロングレンジキーワード
ロングレンジキーワードは、年間を通して毎日のように誰かから検索されるキーワードです。
■ ロングレンジキーワードの例
「タマネギ 切り方 栄養」
「解像度 画素数 違い」
「ダイエット 継続 コツ」
「卓球 自宅 練習」
ショートレンジキーワードやミドルレンジキーワードは、ある一定の期間だけ、アクセス流入を期待できます。しかし、年間を通して安定してアクセスを集めることはできません。
一方で、ロングレンジキーワードは年間を通して常に一定数の検索ニーズがあり、安定的なアクセス流入を見込めます。業界やジャンルにより異なりますが、ロングレンジキーワードを対策するのがSEO対策の基本です。
トレンドは『Googleトレンド』『Yahoo!リアルタイム検索』で調べる
トレンドキーワードを調べる代表的な方法は『Googleトレンド』と『Yahoo!リアルタイム検索』です。
Googleトレンド
1つ目はGoogleトレンド(https://trends.google.co.jp/trends/)です。Google検索、Googleニュース、YouTubeなどのデータをもとに、急上昇したキーワードがわかるウェブサイトです。Googleトレンドの中に「急上昇中」(https://trends.google.co.jp/trends/trendingsearches/daily?geo=JP&hl=ja)という項目があり、急上昇キーワードを調べることができます。
Yahoo!リアルタイム検索
2つ目はYahoo!リアルタイム検索(https://search.yahoo.co.jp/realtime)です。トレンドキーワードだけでなく、X(旧Twitter)のポスト(投稿)も調べることができます。
まとめ | 用語を「闇雲に暗記」しようとせず「まずは理解」しましょう
本記事では以下の25個(25種類)のキーワード(クエリ)用語について解説しました。
- Knowクエリ
- Goクエリ
- Doクエリ
- Buyクエリ
- メインキーワード(=対策キーワード、軸キーワード)
- 関連キーワード
- サジェストキーワード(=サジェストワード)
- サブキーワード(=副次キーワード)
- 再検索キーワード(=再検索ワード)
- 共起語
- シングルキーワード(=単一キーワード)
- 複合キーワード(=掛け合わせキーワード)
- ロングテールキーワード
- ビッグキーワード(=ビッグワード)
- ミドルキーワード(=ミドルワード)
- スモールキーワード(=スモールワード)
- 商標キーワード
- 収益キーワード(=ジャンルキーワード)
- 集客キーワード(=一般キーワード)
- 指名検索キーワード
- 購入検索キーワード
- 情報検索キーワード
- ショートレンジキーワード
- ミドルレンジキーワード
- ロングレンジキーワード
まったくの初心者の方には難しかったかもしれませんが、本記事は用語の概要のみを解説した記事です。いくつかのキーワードについては、さらに詳しく解説した記事を順次公開する予定です。
SEOを「スキルとして身に付ける」には、用語やその意味を暗記するのではなく、まずは「理解すること」が大切です。本記事がその理解の一助となれば幸いです。
本記事の内容は以上です。最後までお読みいただきありがとうございました。
JunTakeda(じゅんたけ)
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